四国山岳紀行 No478-120320 阿島山 (あしまやま) 204.1m △4 (中ノ名)
                          愛媛県新居浜市阿島 地図 新居浜(北東)  山岳紀行トップヘ


           南方から見た阿島山                        尾根筋から阿島山

この山は新居浜市阿島地区の北側に位置する里山である。列車に乗って土居から関川トンネルを抜けると、阿島地区の北側に連なるこれらの山肌が真っ赤なツツジに彩られて、長閑な里山風景が広がっていたのを思い出す。その後ここにゴルフ場開発が始まった。


                             荒れた作業道と終点

山肌は剥ぎ取られて無残な地肌を曝け出している光景に唖然としたのは私だけでしょうか。如何に経済優先の世相といえ、一部の人間の都合によってこのような大規模な自然破壊を許す行政もしかりである。自然破壊は環境破壊となり、如いては災害発生へと繋がって行く。


                       荒れた涸沢と崩壊箇所が続く

裸にされた山は保水力を失い、大雨が降ると土砂を押し流し、一気に下流へと洪水をもたらす。自然の原理を理解できないで災害に遭遇して慌てる愚かな人間。バルブ崩壊で工事が中止になって放置された山が泣いている苦しんでいる。今この山は如何なっているのか散策してみた。


                        支尾根に出て山頂へ向かう

草茫々の荒れた作業道を辿って行く。崩壊した荒れ地が眼前に広がった。頂上近くまで削り取られた山肌、引っ掻いたような山肌が無数に、小さな谷は土砂で埋め尽くされ、沢筋は土石流で埋められ、豪雨の時の爪跡が至る所に残る。驚いたことに地肌が数か所亀裂が生じている箇所もある。


            東に秀麗な赤星山                        南方に赤石連山

この亀裂豪雨が降れば一気に土石流とならないか危惧される。工事が放置されて久しいが、一旦破壊された自然は元に戻るまで最低一世紀はかかるだろう。そんな荒れ地にも徐々ではあるが自然に還っているようだ。もうこれ以上自然を人間の手で破壊しないでと、山は叫んでいるように見えた。


                          峨蔵山塊と赤石山塊

土石流で荒れた谷筋を辿って行くと、下から回り込んできた作業道に出た。作業道は崩壊と藪化が激しく、尾根道を詰めて行き、最高点の法面から主尾根に取り付く。ここからの見晴らしがすこぶる良く、振り返ると赤星山から峨蔵、赤石山塊、続く石鎚山系まで展望が開けた。


                       前ピークと北に大島が見える

主尾根に取り付くと猪の掘り返しが凄まじく、僅かに開発から免れたオンツツジなどが、無残にも根元からえぐり取られて悲鳴を上げている。深く掘られた猪の掘り返しを避けながら、山頂の森林帯に入るとやっと山へ来たという心境になれた。


                       山頂ピークにある四等三角点

この山の三角点はもう一つ西のピークに有って、背丈以上のシダと灌木に難儀した。山頂からは西に新居浜市街、眼下に荷内地区、向かいに大島が木の間越しに垣間見られた。今私達は経済優先か環境保護か岐路に立たされている。何事も長い目で見つめればその答えが返ってくると思う。

《コースタイム》 登山口 10分→作業道終点 15分→尾根 15分→前ピーク 10分→頂上ピーク
          頂上ピーク 40分→登山口  
          駐車地 登山口路肩  歩行時間 約1時間30分   
          難易度 ★★★★ 藪こぎ有り
          爽快度 ★★★
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