四国山岳紀行 No420-100426 汐木山 (しおぎやま) 121m △無
                           香川県三豊市三野町 地図 仁尾(南東)  山岳紀行トップへ


          
石山から見た汐木山                         南側から見た汐木山

この山は爺神山を一回り小さくしたような美しい山であったが、採土石のためここ半世紀の間に爺神山と共に哀れな姿になった山である。昔、高松方面に向かう途中、列車の車窓から爺神山の奥に佇む同じような美しい形をした汐木山が見られたのを思い出す。


          
南に爺神山と山条山                         東に弥谷山が聳える

昭和30年すぎの高度成長時代から、埋め立てや道路工事のために犠牲となった山であるが、何時見ても顔を背けたくなる痛々しい姿で目に映る。もっと綺麗に後片付けができなかったのかと、思うのは私だけでしょうか。工事が中断されて久しく、石山からの帰り道、この山は如何なっているのか探ってみることにした。


           登山口の神社隋門                   
社殿まで続く長い石段

この山の登山口は東側の汐木地区に有る荒魂(あらたま)神社からの登りとなる。昔、汐木山の麓は大干潟で三野津湾に百石船が出入りした港が有って、当時の燈台が荒魂神社に残っている。汐木港は三野郡の荷物の集積地として、昭和12年頃までは港町として栄えていたようで、現在は干潟は埋め立てられて見ることが出来ない。


            中腹に有る社殿                     
 海浜植物が山上に

登山口となる入口の神門脇には「汐木山と荒魂神社」碑や「讃岐十景」碑が建てられ、神社は昔から魔よけの神で地元では「こんじんさん」と親しまれ、境内には約100本の桜が有り、 花見の名所として三野津平野や高瀬川が眺められ、讃岐百景の一つとなっている。神門を潜ると汐木山中腹の社殿に向かって一直線に石段が伸びている。


                       
現在の最高点と崩壊寸前の岩

193段の長い急な石段を登って行くと神社の社殿に着く。裏側には樹木が山頂まで鬱蒼と茂っており、林の間の広い道を登って行くと採掘跡に出る。眼前に広がる無造作に削り取られた景観に唖然とする。まるで阿蘇山に来たような荒涼とした風景、噴火口のような深く削られた採掘跡が断崖となって落ち込んでいる。


                          
深く削られた採掘跡

山の北側は取り残された断崖が岩峰となってそそり立っている。その下を通って広い作業道は断崖を半周しており、その先の西側には、コンクリートの作業マシンが廃墟となって残っているのが印象的だ。作業道の脇には所々に小さな池ができていて、蒲や水草が生えている。


                      
放置された採掘跡と作業場廃墟

神社裏の取り残されたピークは辛うじて樹木が有るが、よくもこれだけの土砂を採掘したものだと感心する一方、もう少し跡地利用を考えて採掘できなかったのかと、文明の犠牲になった荒涼とした山を眼前に見て思うのだった。 注意=採掘跡地は危険で関係者以外は立ち入り禁止となっている。


                  
山上から南方を望む左から葛ノ山、爺神山、山条山

《コースタイム》 神社登山口 20分→山頂 15分→神社登山口   
          歩行時間 約35分  
          登山道 神社参道から  
          駐車場 登山口に有り  難易度 ★★ 爽快度 ★★★★
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