四国山岳紀行 No366-080221 清滝山 (きよたきやま) 378m △無
                                高知県土佐市 地図 伊野(南西)  山岳紀行トップへ


       土佐インター付近からの清滝山(右)                 清滝山中腹に見える清滝寺

高知自動車道が仁淀川にかかると、西前方に立派な山塊が近ずいてくる。土佐市街地の北に位置する清滝山から石土ノ森に連なる山並である。清滝山の麓には清滝という地名が有り、山名も此処から来ているのだろう。標高150mの中腹には四国霊場第三十五番札所「医王山鏡池院清滝寺」が有る。


         四国霊場第35番清滝寺                     林道分岐に有る閼伽井の泉

清滝寺には幾度か訪れているのだが、その上に有る清滝山には登ったことが無いので、今回峰続きの石土ノ森への縦走を兼ねて、この山へ登ってみることにした。土佐インターから清滝寺までは要所に案内板が有って分かり易いが、寺までの道は急勾配で狭く、車の離合に神経を使う。周辺はすでに収穫が終わった文旦畑が広がっている。


                   閼伽井の泉の説明板と泉より湧き出る清水

寺の本堂前の紅梅はピンクに色ずき近い春の訪れを告げていた。清滝寺からは奥に至るミニ八十八ケ所の案内板は多く見られるが、清滝山登山口への案内板は皆無である。寺から奥に至る車道は峠の登山口まで続いているが極端に狭く、農耕車優先なのでその点心得て進まなければならない。寺から登山口まで1300mほどあるが、寺の駐車場を使わせて貰うほうが無難であろう。


                      登山口付近の白梅は満開であっ

寺から車道を400mほど進むと道は左右に分岐する。左は石土ノ森西側のグライダー基地に至る3キロ余りの林道である。清滝山登山口へは右に進むと、すぐ山側に弘法大師が杖で突くと清水が湧き出たという「閼伽井の泉」の説明板が有ってパイプから清水が出ている。そこからは道はなお細くなって、文旦畑の上を小型普通車では、道幅いっぱいになって進んで行くようになる。


                      鬱蒼とした峠から左の小道に入る

ヘヤーピンカーブの所は道は広くなって農業小屋が有り、ミニ霊場80番の案内板が有る。ここから車道は西に雑木林の間を進むと、間もなく分岐道の有る峠のような場所に着く。分岐の突き当りにミラーのとれた黄色いポールが立っている。ここまで林道分岐から700m。少し手前に下から上がってきた小道の出口に駐車スペースが有る。


         登山口手前にある杉の朽木                   少し先にある登山口の標識

登山口は杉林の北側の左の小道か、手前の石垣の間の掘りこんだような植林の下の薄暗い小道を進んで行くと、少し先で小道は合流する。側には朽ちた数本の杉の巨木の下に木の祠が有る。合流した小道はまっすぐ進むと、佐川方面から清滝寺参詣に使われた大師道で、日高村方面に延びており、国土地理院の地図に今もはっきり記されている。


                    まっすぐ進まずに標識に従い山側に取り付く

朽木の祠のある合流地点から間もなく、左側に「石土ノ森登山口」と記された白い小さな標識が有る。ここから這い上がって植林の間を抜けると、稜線登山道を進んで行くようになる。最初は少しきつい登りでシダが絡むところもあるが、間もなく歩きよい道が続く。道は稜線の南側を行くようになり、樹木の間から眼下に土佐市街をちらほら垣見ながら進んで行く。


                    間もなく植林帯を抜けて稜線道に変わる

稜線道は大きなアップダウンも無く、登山口から半時間ほどで、道脇の左側の少し高くなった狭い岩場の上に、小さな祠が有る清滝山の頂上に着いた。頂上というより気がつかなければ通り過ごしてしまいそうな場所である。ここからは道はコルまで降下しており、すぐ向かいには黒々と森に覆われた石土ノ森が聳えている。


                   清滝山頂上の岩場から西に石土ノ森が見える

まだ寒い時節、暦の上では里で降る雪は雨に変わる頃とされる「雨水」明けであるが、晴天の下、南国高知の山歩きは汗が出るほど暖かく、とうとう休憩がてらに上着を脱いでしまった。大きな岩を巻いてコルまで1分ほどで大きな岩の点在する薄暗いコルに着く。コルからは岩を巻いて急な稜線道を登って行くと、道は快適な水平道となって、間もなく鳥居のある祠が三体祀られた空間に着いた。


                 コルを越えて次のピークには宇宙光照神道の祠が有る

祠の側には「宇宙光照神道(あまひのみち)第6番聖地霊場」の石板が建てられており、林の中の空間に聖地の雰囲気を保っている。山の地形を把握していないと、ここが石土ノ森の頂上かと思われる場所だ。この山の頂上には三角点が有り、ここには見当たらない。道は更に西に延びており快適に進んで行く。


                  石土神社の祠と二等三角点が有る石土ノ森山頂

少しアップしながら進んで行くと間もなく南北に眺望の利く、祠の祭られた石土ノ森の頂上に着いた。傾いた木の鳥居の右前には年代の手水石と新しい手水石が有って、石組の台座の上に石土神社の祠が安置されている。その西側に少し離れて二等三角点と、国土地理院の白い標柱が有った。北側は白銀を纏った県境の山並が白く輝いており、南側は眼下に土佐市街が俯瞰できる。


                   石土ノ森山頂からは北に県境の山並みが輝く

ここから更に道は西に延びているので辿ってみることにした。雑木林の中の水平道から下りとなって、頂上から10分足らずで不意に前方がぱっと開けた。整地された芝生が広がり、眼下に太平洋まで望める広大な眺望が展開する。これが下から見えていた標高430メートルのグライダーフライト地か、ウイクデーのためか誰も来ていない。


                   グライダーフライト基地からの眺望は素晴らしい

眼下に広がる土佐市街の向こうに、太平洋にそそぐ仁淀川河口から、東は高知市街までもが見渡せる広大なロケーションに、暫く我を忘れて見とれていた。芝生広場の西側小ピークには、木製のテーブルと椅子が設けられ、ここで弁当を広げ雄大な眺望を満悦しながら、ぽかぽか陽気の青空の下、久しぶりの至福のひと時であった。


《コースタイム》 土佐インター10分(車)→清滝寺 5分(車)→登山口 2分→尾根取付 30分→清滝山
          清滝山 15分→宇宙光照神道聖地 3分→石土ノ森頂上 8分→グライダー基地
          グライダー基地 15分→石土ノ森頂上 2分→宇宙光照神道聖地 10分→清滝山
          清滝山 20分→登山口   歩行時間 約 1 時間45分 難易度 ★★★
ぺージの最初に戻る

清滝山