四国山岳紀行 No360-071104 上瀬戸山 (かみせとやま) 1538m △4(鎌藪)
                              高知県いの町 地図 瓶ケ森(南東)  山岳紀行トップへ



         堂々とした山容の上瀬戸山                   から瀧隧道南口から上瀬戸山

自念子ノ頭付近の見晴らしの良い瓶ケ森林道を走っていると、谷を隔てて南に高知県北部の高い山々が目につく。その中の一つ上瀬戸山1538.1mに登った。この山の南側を「自念子林道」が走っているが、登山道は無いので、そこから地形図を頼りに最短距離の沢に沿ってアタックすることにした。


          掘割分岐にある案内板                      掘割分岐から長沢ダム

R194 から石鎚公園線を長沢ダム沿いに8k 程走ると、竹ノ川出口に架かる赤い鉄橋がある。手前から右折して竹ノ川林道へと進んでいく。1.3k 程走ると最初の林道分岐に着く。左へ橋を渡って進むと八風呂林道で1.7k 程先で行き止まりとなる。右に進んで折り返して高度を上げながら、さらに3.7k 走ると次の分岐に着く。ここは岩山の堀割で眼下に長沢ダム湖が俯瞰できる絶景の場所である。


                        林道からの南側の眺望

ここからまっすぐ進むと長沢山林道で、2k ほど先で沢の崩壊のために路面の土は完全に流されて、凸凹の岩面の沢のような路面になっており、腰高のジープでなければ進めなくなっている。堀割の分岐には案内板があり、堀割を抜けて竹ノ川林道を進んでいく。道は途中まで凹凸が多く乗用車では無理である。


                   林道脇に咲くホソバヤマハハコとヤマジノギク

道は竹ノ川1121.5m 峰や長沢山1428.6m を迂回しながら進んでいく。堀割分岐から約3k 程進むと、道の勾配が緩くなって路面も良くなり自念子林道に変わる、。南東から北西にかけての展望が開けてくる。正面には鎌谷山1435.2m、さらにその奥には、目指す上瀬戸山1538.1m が堂々とした山容で聳えている。大きくカーブした林道最高点の尾根肩は広場になっており、ここからは瓶ヶ森が正面に見えている。


        沢の入り口手前にある標式                     登山口から見た上瀬戸山

ここから道は少しづつ高度を下げながら進んでいき、沢筋の治山工事現場を過ぎて道は大きくカーブすると目当ての登山口の沢に着く。沢の手前には赤いNo20 標識がある。その前は車が2台ほど駐車できる整地があり、下は開けた深い谷となっており、山側には林に埋もれかけた保安林の説明看板がある。9 時50分登山開始となる。


                     大きなカーブの所にある沢を辿る場所

登山道や案内板は一切無いので、最短距離のこの沢筋を詰めて行くことにした。標高差にして300m、直線距離にして500m 程でかなりの急勾配が予想される。道から一歩沢に下りて遡行していく。沢は水量が少ないので飛び石伝いに進んで行くが、段差の大きい所は迂回しながら辿って行く。やがて涸れ沢となって沢幅も狭くなり、階段状の岩や石のゴロゴロした中を登って行くようになる。


                     林道脇から沢に下りて沢を遡って行く

どのくらい登っただろうか、沢も消えて笹の覆い茂る原生林に変わった。ブナ、ツガ、カエデ、ヒメシャラなどの大木が天高く今は盛りと、黄色、オレンジ、赤などの素晴らしい錦絵の空間となって明るい。所々にヒメシャラの紅い木肌の大木が森の中に彩りを添えている。笹を搔き分けながらのきつい登りを忘れるほど、立ち止まってはカメラを回す。


                      森に異彩を放つ ヒメシャラの大木

そんな中を登って行くとまた細い涸れ沢が現れた。まるで登山道のように真直ぐに稜線近くまで伸びているようだ。笹を漕いで登って行くより、足元に注意をすればずっと楽である。小沢は急勾配になると消えて支尾根に出た。見上げると右上に原生林の茂る頂上らしきピークが見えている。標高差にしてまだ100m はあろうか、あたりは深い原生林で、沢筋への取り付き点を見失なわないように、ここで初めて赤テープの目印を付ける。


         存在感を見せるブナの巨木                      頂上まで原生林が続く

笹と原生林の中、急勾配を目の届く30m 間隔位で目印を残しながら、一直線に頂上目指して急登していくと11時50分頂上に着いた。狭い頂上は林で見通しがあまり良くない。樹木の間からは笹ヶ峰から手箱山までが、かろうじて見える程度である。4等三角点とキティの山名板がここにもあった。西の尾根筋に向かって目印のテープが残っている。


                      よく見かける山名板と四等三角点

正午の時を知らせるチャイムの音が、麓の寺川辺りから聞こえてきたので下山していく。4 か所付けた目印を撤去しながら沢の上部取り付き点まで下る。見通しの利かない深い原生林の中は一寸下る方向を間違えると、とんでもない方向に下ってしまうのだが、こんなときは赤テープの目印が大いに役立つ。ただし自分の付けたテープは後始末しておくことが原則である。


                  狭い頂上からは樹間越しに県境の山並みが見える

この辺りの山域はマイナーな山であるだけに、似たようなピークが近くに多く聳えており、登山道や踏み跡は一切無いので、地形図を把握して自己判断力を駆使して登って行くしかない。ただ林道が数百m下を走っているので迷ったら相当の藪漕ぎ覚悟で下れば、林道に降り立つことができるが、岩場の断崖もあるので注意が肝心である。この文を参考にして遭難しても当局は一切関知しない。


《コースタイム》 竹ノ川橋林道入口 40分(車)→林道掘割分岐 30分(車)→登山口
          登山口 1 時間25分→稜線 15分→頂上 1 時間 10分→登山口   
          歩行時間 約 2 時間50分 難易度 ★★★★ 
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