四国山岳紀行 No338-060224 白木山(しらきやま) 625m △4(白木山)
                         愛媛県四国中央市 地図 伊予三島(南東)  山岳紀行トップヘ


                       銅山川新宮湖から見た白木山

この白木山は法皇山脈の平石山の南に位置し、銅山川を挟んでピラミダルな三角錐で聳えている。地図を見ると頂上付近を送電線が通っているので、巡視路が頂上まで登っていると思うが、取り付き点が判らないので、とりあえず北側から直登することにした。45年前頃に、この山の北麓の民家にテレビのアンテナ工事を行ったときに、中腹まで登ってアンテナを立てて、数百mケーブル線を引き下ろすハードな仕事をしていたことがあって、民家の有った所から昔の登山道を辿ってみたが、今は民家の跡も植林帯に変貌して山はすっかり自然に帰っていた。


                        民家の跡地から植林帯へ

そんな昔の記憶を頼りに民家の有った所から薄暗い杉林の植林帯を登って行く。植林帯の中は下生えが無いので歩きやすいが、急斜面なので息が切れ心臓が高鳴る。昔の道はすっかり消えてしまっているので、獣道を辿って登って行く。東側の等高線の切れ落ちた自然林と植林帯の境を外さずに登って行くと、記憶にあった山の神の祠が有った。山から人が去り管理のされない祠はばらばらに壊れていた。この辺りだろうか昔アンテナを立てた場所は、ここからは東に呉石山の西に建っている川之江中継所のアンテナが見えている。ここから数百メートル下の民家まで足繁に登ってケーブルを引いたのだった。


          銅山川と呉石山が見える                    すっかり壊れた山の神の祠

急な登りは更に続くがここから上は未踏であるので、植林帯と自然林の境を外さずに登って行く。息を切らしながら半時間ほどでピークらしき稜線に出た。今までのような急登が無くなり、南側の風景が木の間越しに目に飛び込んでくる。眼下に蛇行する中ノ川が奥に延び、県境の山並が聳える。南には前衛のピークの奥に送電鉄塔の立つ白木山の頂上が見えてきた。まだ随分あるなあと思いながら稜線を詰めて行く。足元には鹿の糞が多く、まれに猪の大キジが行く手を拒む。人が入らないこの山域には獣道がはっきり付いているように大型動物が多く生息しているようだ。


                     前衛のピークを越えてコルから山頂へ                

植林も切れて急になったと思ったら、小高い前衛のビークに出た。このピークにはコナラの巨木が無残にも台風で途中から折れていた。風当たりが強いのか倒木が多く、権木のツツジだけが元気に枝一杯に蕾をつけている。ここからは急降下していて、岩や木に掴まりながら慎重にコルまで下りていく。コルは広々としており、コナラやダケカンバの点在する気持ちの良い所だ。ここから頂上に向かってゆったりとした登りが暫らく続く。鹿の糞が相変わらず多い。権木が密になって登りが急になると頂上に着いた。


                       権木帯を登りきると山頂に着く

樹木に囲まれた狭い頂上には、国土地理院の標柱と四等三角点、少し下に見上げるほど高い四国電力のNo15送電鉄塔が建っている。樹木が多いので期待していた眺望は望めない。下りは送電鉄塔に沿って巡視路が有るはずなので付近を散策する。北側に少し下ってみると伐採地が下の鉄塔まで開けているが道が明確でないので、元に戻って南側に下っている巡視路を見つけて下ることにした。つづら折しながらどんどん下って行くとNo16鉄塔の下に着いた。


                    No16鉄塔広場からの呉石山と脊梁山脈

ススキの一面に生えた広い鉄塔の敷地からは、東から南にかけての視界が開け、カガマシ山などの県境の山並みが眼前に連なっている。振り返ると先ほど登って来た白木山の鉄塔の建つピークが聳えている。去りがたい場所であるが次の鉄塔を目指して巡視路を下って行く。送電線はここから90度、東に角度を変えて次の鉄塔に向かっている。ここからは植林帯の中を下って行くと開けたNo17鉄塔の下に着く。送電塔は谷を越えて延々と向かいの山に続いている。


                       巡視路を下ると中ノ川に出た

巡視路は再び植林帯の中を通って谷に向かって急降下していく。倒木などをくぐりながら小さな沢を跨ぐ所は道は崩壊しており、緊張する所だ。ここから道は雑木林を少し登って尾根肩を下って行く。再び植林帯を下って行くと川の向こうに車道が見えてくる。河原に下りついて板橋と岩を飛び越えて、岸を上がると車道の中ノ川線に出た。車道を500m程歩いて国道に出て金砂橋を渡り、カーブを曲がると車の置いてある北の登り口に着いた。マイナーな山で登りは道が無いのできつかったが充実した山行であった。


        取付点中ノ川線から見た白木山                   起点のR319中ノ川金砂橋


〈コースタイム〉 北側登山口 25分→祠 30分→稜線 25分→前衛ピーク 40分→頂上(No15送電塔)
          20分→No16送電塔 25分→No17送電塔 25分→車道 20分→北側登山口
          歩行時間 約 3 時間 30分  登山道 獣道程度 巡視路は明確 難易度 12B45 
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