四国山岳紀行No291-040104 山条山(やまじょうやま) 189m △4(山条155m)
                            香川県三豊市三野町 地図 仁尾(南東)  山岳紀行トップヘ

        南側に尾根続きの小ピ―ク                       東側から見た山条山

山条山(189m)は香川県三野町と高瀬町の境にあるピラミット型をした形の美しい山である。地元ではその形からトンガリ山と呼ばれている。山名は西麓の山条地区の地名からきているようだ。この山は南側にある爺神山の影になって、その存在感が少し薄いようだが、東西から眺めると小振りながら秀麗な山容を見せている。


          大規模な瓦窯跡調査                       南側から見た山条山

頂上近くには祠が祀られ、古くから信仰の対象とされており、東麓には平成 8年に国指定史跡になった「宗吉瓦窯跡」が点在して、この地が古くから開けていたようである。当時、藤原宮にこの地より大量に生産された瓦はここから舟に乗せられ、直接都まで運ばれたらしい。藤原宮は天武・持統朝(671〜696)に造営された日本で最初の本格的な都城。その宮殿の屋根には,それまで寺以外には使われなかった瓦葺きが採用され、その膨大な需要をまかなうため,周辺各地で生産された瓦が集められたとある。その宗吉瓦窯跡近くからこの山へ直登するコースがある。


          坂越登山口の石段                        登山道より見えるビーク

今回は南側の爺神山とのコルからこの山の三角点を辿ってみた。国道11号線から県道23号線に入り、南面が削られた爺神山を西に見て、その北側には秀麗な形の山条山が近ずいて来る。その鞍部に延びる瓦谷の町道を進んで行くと坂越という小さな峠に着く。峠は四差路になっており、少し手前の右側に石段があり、石段を上がって行くと壊れた石の鳥居があって、ここが登山口となっている。鳥居がある以上奥に神社があると思われる。壊れた鳥居の石柱には明治四十年奉納と年号が刻まれていた。


          コルの上にある神社跡                    よく整備された坂越登山道

鳥居からはナラなどの林の中によく踏まれた広い登山道が延びている。少し急な所があるがよく手入れされていて歩き易い。林の下ばえはサカキ、ヒサカキ、ヤマグミ、特にサカキが目立って多い。時々右側に林の間から尖った山条山のピークが見えている。登り始めて30分足らずで前山とのコルに出る。北側から登って来た道と合流する。周囲は大きな木が無いので開けて明るい。すぐ右側には広場が見えており、入り口に古い木の鳥居が立ち、奥に祠が祀られている。神社が建っていたのであろうか、広場の片隅に朽ちた柱や瓦などが積まれていた。


        三角点のあるコルの小ピーク                  小ピークの上に三角点がある

そこから踏跡を辿って行くと、すぐ北側の小高くなった所に四等三角点と国土地理院の標柱があった。周囲は権木が生えているが眺望は良く、南に勝田池や国市池などが光り、奥に雲辺寺山から二軒茶屋に至る阿讃山脈が霞む。近くには端正な形の爺神山が聳え、その左肩の奥に大麻山、東の目の先にはこの山の189mのピークが聳え、その右肩に我拝師山と火上山が顔を覗かしている。北側はカットされた汐木山の向こうに、粟島の島影が見えている。西側は樹木の間から七宝山が僅かに見える程度である。広場に戻り、最高ピークの189m峰への道を探すが、ここから先の稜線は林とブッシュで行き止まりとなっているようだ。


         三角点より189mのピーク                      三角点より南の爺神山

189m峰へは北側からアタックしたほうがよいだろう。広場から南に広い稜線道が延びているので辿ってみた。100mほど進むと南側の小さいピークに祠が祀ってあった。石積の土台に古い朽ちかけた祠が安置されている。ご神体は無かったが台石には天保五年(1834)の刻印がされていた。今も地元の人に信仰されているのだろう、新しい注連飾りがされていた。往路を一旦下山して北側から189mのピークにアタックすることにした。


           南側のビークにある祠                     三角点より西側の眺望

北側の登山口の山麓で草刈をしていた人に登山道のことを尋ねると、昔はよく登っていたらしいが、今は登る人も無く登山道は荒れて無くなっているという。昔登っていた登山道の概略を教えてもらう。みかん畑の脇を行くと竹林に突き当たる。竹林の中を右上に直登して行くと、竹林が切れた所からは雑木林のブシュになって前進不能となる。竹林と雑木林の境を右に進んで行くと登山道跡が見つかるだろう。


          東側から189mのピークへ                     登山道は消えている

登山道は山腹を巻くように西側に向かって徐々に高度を稼いで行くが、登る人も無いのか長年手入れされていないらしく、雑木が生長して半ブッシュ状態で荒れている。道はしだいに悪くなって真西に回り込んだ頃、高度が上がったのだろうか、権木が少なくなって見通しが利くようになる。ここで道は切れて僅かな踏跡が笹の中を頂上に向かって直登している。それも権木などが成長して前進を遮られるので、方向修正しながら直登して行く。山頂の狭いピラミッド型の山なので、進み易い所を直登して行けば山頂に着く。


         頂上からの眺望はいまいち                     189m峰の山条山頂上
  
狭い山頂は樹木が生長して見通しがあまりよくない。樹間から周囲の山々が見える程度である。往路を引き返し下山して行くが、そのまま下り過ぎてしまうと、権木のブッシュに入り込んでしまうので下り過ぎないように、権木の中の荒れた登山道の取り付き点を見失ないように注意しょう。標高の低い里山であるが、なかなか登りがいのある山であった。

《コースタイム》 坂越登山口 25分→コル広場 1分→三角点 4分→南側小ピーク 15分→坂越登山口
          駐車場 無 登山道 よく整備されている 歩行時間 約45分 難易度 1A345
          北側登山口 15分→荒れた登山道取り付き 20分→登山道終点 15分→頂上 10分→
          登山道終点 15分→竹林 10分→登山口
          駐車場 無 登山道 非常に荒れている 歩行時間 約 1 時間30分 難易度 123C5ページの最初に戻る