四国山岳紀行 278-030801 皿ヶ峰(さらがみね) 1271m △2(行長)
                            愛媛県久万高原町  地図 石墨山(北西)  山岳紀行トップヘ


         重信川から皿ヶ峰を望む                      上林地区からの皿ヶ峰

松山市方面から南を眺めると石鎚山脈の西端にお皿を伏せたような、なだらかな峰が皿ヶ峰である。また頂上近くにお皿のような窪地があることから、この山の名前の由来とされている。頂上付近はブナを始めとする植生が豊富で、県立自然公園に指定されていて親しみやすい山である。登山口は幾つかあるが、今回は北側の東温市が森林公園として開発している、風穴ルートから登ることにした。


                        冷風が吹き出る風穴と標識               

川内インターからは国道11号線から県道23号線に入り、3キロあまり進むと信号交差点があって、左折れして県道209号線の美川―松山線を上林方面へ進んで行く。7キロほど進んで行くと湧水集落の右側に森林公園の案内板がある所から右に入って行く。更に7キロほどで右折して終点の森林公園の風穴駐車場に着く。


         よく目立つクサアジサイ                       清い花のギンパイソウ

周辺は森林公園として広い駐車場や遊歩道などが整備されており、すぐ上には岩間から冷風が噴出している風穴があり、石垣に囲まれた中にヒマラヤゲシが栽培されている。夏であれば付近はひんやりした白い冷気が漂い、幻想的な雰囲気を醸し出している。皿ヶ峰へはこの風穴の前の遊歩道を左へ進んで行く。


         よく整備された登山道を行く                    湿気を好むイワタバコの花

間もなく舗装された遊歩道から離れて登山道に入って行くが、道脇にはこの季節に咲くギンバイソウやクサアジサイが群落を作り、またブナなどの爽やかな緑が目を楽しませてくれる。湿気のある岩壁にはイワタバコが紫紺色の花を着けている。



         ブナの古木にサルノコシカケ                     清々しい森林帯を行く

ベンチの置かれた休憩所付近のブナの古木には、サルノコシカケと称する大きな茸が幹に着生しているのが見受けられる。そんな中をトラバース気味に進んで行くと、一時間ほどで上林峠とキャンプ場への分岐に着く。右に折れてキャンプ場へと向かう。



                        分岐点から右に竜神平へ

この辺りから風景が変わって笹の中に松や桧が見られるようになり、間もなく大きな山桜の古木が見えて来ると、竜神平の入り口の分岐に着く。右に進めば十字峠を経て頂上へ、真直ぐ進めば愛大小屋とキャンプ場を経て頂上へ、先ず眼前に広がる竜神平に寄って行こう。

                        愛大小屋と竜神平の草原

広々とした湿原にはこの季節、コバノギボウシが薄紫のお花畑を形成して、その中に大型の黄色い花のハンカイソウがよく目立つ。またヌマトラノオなどの白い花も見られる。周囲の森には白い霧が流れて幻想的な風景が漂う。その入り口に佇む愛大小屋が印象的だ。



                        草原を彩るコバノギボウシ               

その愛大小屋の横から標識に従い、爽やかなブナ林の中を頂上へと向かう。ブロックで建てられたトイレの横を通り、よく踏まれた広い道を進んで行くと、竜神平から30分程で皿ヶ峰の最高点の頂上にぽっかり飛び出す。頂上には大きな標識と境界石柱があり、以前は東に視界が開けて石鎚山方面が展望できたが、最近は周囲の林が成長していて視界が遮られつつある。



          竜神平の上のブナ林                        皿ヶ峰最高点の頂上

下りは尾根沿いに十字峠から風穴ルートを下って行くことにする。西に十字峠に向かい5分ほど進むと縦走路の真ん中に二等三角点がある。すぐ北側にはこの辺りで遭難した愛大生のメモリアルがひっそりと佇む。三角点から10分程で十字峠に着く。


           稜線にある三角点                          四差路の十字峠

真直ぐ進めば引地山への縦走コース、左は久万町六部堂からのコース、右に下れば竜神平へ下れるが、今回は右に少し下って分岐を左に登り返して、引地山への縦走コースに合流して、途中から登山口の風穴へ下るコースをとる。


            十字峠より風穴へ                         十字峠下の道標

引地山への縦走路を下り気味に進んで行くと、ほどなく右に下る道があるが、最近はこのルートは急坂が多く、崩壊が激しいため通行禁止のロープが入り口に張られているので注意。なので迂回ルートが有るのかと思い、引地山への縦走路を更に西に1キロ近く進んだが、右に下る道が見つからないので引き返して、仕方なくロープを越えて下って行く。急降下の悪路であるが周囲の原生林が素晴らしい。下るに従いギンバイソウやモミジガサなどが群落を作り林床を華やかにしている。


            フシクロセンノウ                           オオウバユリ

静かな原生林の中はオゾンたっぷりの清々しさが漂う。通行止めにするには惜しいコースである。他の山にはもっと険しい道があるが、登山者の安全を図っての処置であれば仕方のない事である。間違ってこのコースに下らないように分岐にある、風穴コースを示す標識を撤去してほしいものである。木立の間から森林公園の建物の屋根が下に見えて来ると、登山口の風穴が近いようだ。


             オカトラノオ                            ハガクレツリフネ

最後の急坂を滑らないように注意しながら下って行くと、やはりロープが張られてこちらに立ち入り禁止となっている。周囲はギンバイソウを主体とするお花畑になっており、一般の観光客がこのコースに入り込まないためにも、適切な処置かも知れない。お花畑の中を下って行くとぽっかり冷風の漂う登山口の風穴に下り着いた。                           関連ページ 皿ヶ峰夏の花


         重信川より皿ヶ峰の遠望                      上林地区より見た皿ヶ峰

《コースタイム》 風穴登山口 1時間25分→竜神平 25分→頂上 5分→三角点 10分→十字路 10分→
          風穴分岐 1時間10分→風穴登山口 歩行時間 約3時間30分 難易度 1A345
          駐車場 風穴下森林公園駐車場 登山道 整備されている 十字峠←→風穴 通行止 
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