四国山岳紀行 No273-030416 横峰山(よこみねさん) 279m △無
                            香川県三豊市詫間町 地図 仁尾(北西)  山岳紀行トップヘ


                       荘内半島の真ん中の横峰山

横峰山は香川県の荘内半島のほぼ中央にあって、紫雲出山と妙見山に挟まれて存在感の薄い不遇の山であるが、登って見ればこの山独特の地形と景観をもって迎えてくれる。一昔前にこの山全体を焼き尽くした大規模な山火事があり、すっかり禿山と化したが徐々に緑が回復しつつある。焼け跡からは先ずシダやワラビが芽生えて、その間から小さな樹木が芽生え徐々に成長していく。元に戻るには数十年かかるだろう。


                  砂防堤までは下に見える民家の側から登り始める

現在遮るものは無いので眺望はすこぶる良い。この山に4月中旬登ってみた。登山口は詫間町と仁尾町の境にある名部戸地区から歩き始める。ここから見る横峰山は谷の奥に禿山をさらけ出している。町境の標識の所から右に集落に入る細い道を進み、数軒の民家の前を過ぎると砂防堤に向かう道が谷に入っている。ビニルハウスの横を通って行くと第一の砂防堤に突き当たる。


                      目指す横峰山は谷の奥に見えている

ここから道は無舗装となり砂防堤の下を通って砂防堤の左岸の上に回りこむ。砂防堤の上の道の終点は少し広くなっていて小型の四駆車であればここまで来れる。(現在は道は荒れていて車では無理)町境からここまでゆっくり歩いて20分、車であれば5分足らずである。すぐ上に第二の砂防堤があり、ここから見上げる横峰山は涸沢から見上げるミニ穂高といった景観だ。


                       一面に咲くコバノミツバツツジ

両側の斜面はこの時季、コバノミツバツツジがピンクに山肌を染めて、九州のミヤマキリシマツツジの群落そのものと言ったところ、知られざる隠れた花の名所だ。緑の中に岩を配して咲き乱れるツツジの群落の美しさに暫くうっとり見とれる。第二の砂防堤からは登山道が峰を目指して直登しており、植林のための枝道が所々あるが真直ぐ進もう。


         所々穴が崩壊した登山道                     岩と小権木とツツジの山肌

道は雨水のため所々抉られて崩壊している所があるが捲いたり跨いだりしながら進む。小潅木帯を抜けると何処からでも登れる程、木が無くこの山全体に一面のワラビが生えていて、いくら採っても採りきれないほど生えている。高度が上がるに従って眼下の眺望が開けてくる。登ってきた二つの砂防堤の下に家の浦の集落とビニルハウスが、そして海岸線に干潮時には陸続きになる丸山島海抜100m が、前山222m 峰の左肩に存在感をちょっぴり見せていていい眺めだ。


         眼下に家の浦地区と丸山島                    西には仁尾港と蔦島を望む

どんどん高度が上がり登山道は大きく右に折り返すと間もなく稜線に出る。眺望は一気に開けて360 度展開する。振り返れば今登ってきた登山道が一筋谷へ延びている。その両脇にはツツジのピンクの群落が青空の下に映えている。尾根の南側にも群落が山肌を染めている。その向こうに蔦島が浮かぶ。燧灘を隔てて遠くに伊予の山並が霞み、左には七宝連山が切り立った肩をのぞかせ、手前に深い妙見山が大きく迫る。


          北側に紫雲出山を望む                       登山口は遥か下方に

その左には丸亀方面に海岸線が続いている。北側はこの山の最高点へと続いて、その左肩に紫雲出山から三崎半島が続いている。まさに遮るものが無い眺望だ。最高点はここから300mほど先だがゆっくり眺望を楽しみながら進もう。途中大きな丸い奇岩が谷側に迫り出している箇所があり、よくも転げ落ちずにいるものだと思う。


          開放的な尾根筋を行く                       転げ落ちそうな巨石

少し大きな地震でもあれば麓の集落へ転げ落ちる危険があるようで、その時は下の二つの砂防堤は大きな役目を果たすだろう。そんな事を想いながら火事で焦がされた赤茶けた岩や焼け焦げた立木をいくつか見て、ワラビのいっぱい生えている尾根を北へ進むと279mの最高点に着く、三角点や標識は無い。


                         眺望は抜群の尾根筋

東側は林が大きくなり眺望はききにくなったが、北から南にかけては先ほど以上に眺望が展開する。暫く広大な眺望を楽しもう。最高点から少し北へ下ると東側の眺望が開けて詫間湾を隔てて雨霧山、その向こうに多度津方面の海岸線が見える。少し下り北へ派生する尾根のピークに向かう。先ほどとは違いこの尾根はブッシュが絡む。所々に踏み跡があるが藪の中に消えたりしてイバラなどが茂り歩きにくい事この上ない。


                        北側に目立つ紫雲出山

20分程で第一のピークに着くが藪で見通しが利かない。ここからさらに北に三角点のある243mのピーク立石山があるが、ここから先はさらに藪が深く前進不能となったので引き返すことにした。もとの尾根まで戻って下りは南西に延びる尾根を下って行く。この山の尾根はU型になっており反対側の尾根の中腹から谷まで、登りに通った登山道がはっきりと見えている。尾根筋は南北に視界が開けて北側は荘内半島の先端に紫雲出山が端正な形で存在感を見せている。


                        ツツジに映える眼下の眺望

南側の尾根の向こうには蔦島が浮かんでのどかな瀬戸の風景が漂う。真直ぐ下って行くと前方にある前山222m峰との鞍部に下るが、少し遠回りになるので尾根の南側を捲いて行くと谷に下る踏み跡と道を見つけて、どんどんワラビの茂る中を下って行き、小さな沢を渡ると登りに通った登山道に合流する。あとは登山口の砂防堤までワンピッチである。             関連ページ 横峰山のツツジ

《コースタイム 》 町境の標識 20分→第二砂防堤 30分→稜線 10分→頂上 5分→峰分岐 20分→
          第一のピーク 15分→峰分岐 20分→砂防堤  歩行時間 2時間 難易度 @2345
          登山道 稜線までは良い、稜線は踏み跡を辿る 
駐車場 無し 町道の仁尾側の山陰に駐車スペース有り、第二砂防堤の下の道の終点にスペース有りページの最初に戻る

横峰山