四国山岳紀行 No272-030323 登尾山(のぼりおやま) 887m △1(登尾山)  
                   香川県満濃町/徳島県東みよし町 地図 福良見(南東)  山岳紀行トップヘ


香川、徳島県境に連なる阿讃山脈の西部に位置する登尾山に3月下旬アタックする。この山は阿讃山脈の中でも奥深い位置にあって歩行時間も案外と長いので訪れる人も少ない。登山口は数箇所あるようだが今回は東山峠から稜線を詰める事にした。峠までは徳島県側からの道路は狭くカーブが多いので意外と時間がかかる。


                       県境の東山峠から登り始める

峠の路肩に車を止めて先行者の残した踏み跡を辿って山に取り付く。若い植林の中の稜線は刈られていて歩きやすいがしばらく急な登りが続く。二つほどピークを越えると南側が切り払われた尾根のピークに出る。ここまで峠から35分程だが南側から新しく付けられた林道をここまで車で来れば時間の短縮になるだろう。但し、私道なので地主の許可が必要と思う。




                   防火帯を登って行くと切り開けのピークに着く

広場には物置代わりのマイクロバスの廃車が二台置かれていた。ここからは眺望が大きく開けて阿波矢筈山から烏帽子山が白銀の雪を纏って高く聳えていて絶景だ。そして目を右に転ずれば中津山と国見山が仲良く並んでいる。東には稜線続きの大川山方面ののピークが迫り、西にはこれから向かう登尾山のピークが手招きしている。このコース唯一つの眺望の開けた場所だ。



                 南に祖谷山系西にこれから向かう登尾山が見えている

下の阿讃サーキット場から響いてくるバイクの音が山中にこだまして騒々しいのが気になる。ここから次のピークまで緩い下りとなるが、初めは下刈りがされてないので小枝が絡むが、林の中に入ると落ち葉の積もった歩きよい道となりコルの分岐に着く。左側の入り口にはミニ四国八十八ヶ所の第36番青龍寺の波切不動明王の石仏があり、こちらを辿ればピークを登らずに稜線コースと合流するが、稜線を右に登って行き県境標識を外さずに小さなピークを幾つか越えると先ほどの捲き道と合流する。


                   ピークを下ると波切不動の石仏から右へ進む

ここには薬師如来の石仏が佇む。さらに尾根を進んで行き、壊れかかった33番種間寺の薬師如来の前を通ってピークを登りつめると、尾野瀬山への分岐に着く。ここには東山峠←→二軒茶屋と書かれた標識があり、登尾山へは二軒茶屋への尾根を進むが、ここから急勾配の稜線を下りきると下から上がってきた四電の鉄塔巡視路と交差する。


                    稜線を外さずに二軒茶屋方面に進んで行く

文殊菩薩の石仏を過ぎて小ピークにかかる所に四電の30←→31の標識があつて、これに沿って進むとピークを越えた所で合流するので道の良いこちらを行けばよい。やがて落ち葉の中の幅の広い道の稜線を詰めると31番の鉄塔にとびだす。鉄塔周辺は良く整備され明るく気持ちの良い場所だ。伊方原発から送られて来た50万ボルトの電気は延々と四国の山脈を横断しながら海峡を渡って関西へと延びている。


                     送電塔巡視路はよく整備されている

鉄塔の下を通って向かい側の植林帯の中をしばらく行くと32番の鉄塔に着く。鉄塔の北側を通って再び植林の中へ下って行くが、ここは少し道が悪いので滑らないように下ろう。やがて徳島県側は桧の植林で香川県側は天然林の稜線を詰めて行き、幅の広い自然林の稜線の道に変わると33番の鉄塔に着く。鉄塔の下をくぐり抜けて再び徳島県側の植林帯の中を進む。


                      随所にある送電塔巡視路の標識

途中に四電の34←→33の標識を見て、天然林の中を香川県側にトラバースぎみに登り詰めると34番鉄塔が左上に見えている下を通るが、この辺り少し平坦地になっているためか猪の掘り返しが凄まじい。34←→35番の四電標識から右の登山道のプレートを見て稜線に取りつく。ここからは鉄塔から離れるので道は悪くなり、踏み跡を辿って行くようになる。


                   送電塔巡視路から離れて登山道に取り付く

天然林の尾根幅が段々と広くなっていくので、石柱の県境標識を外さずに忠実に尾根を進んで行くとよい。緩い天然林の中の登りだが段々と高度が上がっていくのか、残雪が目立ち始めるとひよっこり頂上に着いた。小高い頂上には石に囲まれた1等三角点補点と鳴門山岳会の山名標識があるのみで林に囲まれ眺望は無い。


                    県境杭に沿って尾根を外さずに進んで行く

ゆっくり歩いて東山峠から頂上まで2時間15分の行程であった。ここからさらに二軒茶屋方面へと踏み跡は下っているようだが次ぎの機会にして来たコースを引き返す。文殊菩薩の石仏の所から右に捲く踏み跡に入りピークを捲く。さらにもうひとつの尾野瀬山への分岐のある大きなピークは手前のコルから右に捲くと波切不動明王の石仏のある所に出るので利用すると楽である。


                   一等三角点補点の登尾山のピークに到着

但し、これらの捲き道はあまり歩かれていないので夏場は少々藪が絡む。帰りはこれらの捲き道を選んで帰ったせいか1時間10分で峠に着いた。車の無かった時代は山越えして阿波から讃岐へ、讃岐から阿波へと往来する生活路の匂いがこの山にも感じられた。

《コースタイム》 東山峠 35分→林道終点ピーク 10分→波切不動分岐 20分→尾野瀬山分岐 25分→
          31番鉄塔 20分→34番鉄塔 25分→頂上 30分→文殊菩薩分岐 20分→
          林道終点ピーク 20分→東山峠  歩行時間 約3時間30分 難易度 1A345    
          駐車場 無し 峠の路肩に 登山道 一応整備されているがアップダウンと急坂多い ページの最初に戻る