四国山岳紀行 No262-030112 傾山(かたぶきやま) 287m △3(傾山)
                              香川県 三豊市 地図 福良見(北西)  山岳紀行トップヘ


         高瀬方面から見た傾山                         麓は茶畑が広がる

香川県の県道23号線と24号線が交わる所、高瀬町佐股に来ると大麻山の手前に県道をはさんで北側にお城の展望所を山頂に持った朝日山、その南側に県道をはさんで、どっしりとした大きな山が迫ってくる。傾山だ。午前中に登った爺神山の山頂から見ると、その名のとおり南側に傾いて見えていた大きな山で、登頂意欲が湧いて、麓まで来てしまったが登山口がわからない。農作業をしていたおっちゃんに「この山どっから登ったらえん」と尋ねると、山を指して「お観音さんなら、この道を行くと登り口があるよ」と不可解なことを教えてくれたのでとりあえず行ってみることにした。大規模養鶏所の横を通って、広い駐車所で行き止まりとなっていて、上に観音さんを奉ったお堂があるが登山口は見つからない。どうやら、おっちゃんは勘違いしたらしい。


                    農道の入り口に小さな登山口の標識がある

引き返して県道を東へ、どこかに登山口があるだろうと思い、この山の麓を回ってみることにした。西股地区の手前から町道に入り、大谷地区に来ると農作業車に乗ったおっちゃんと会ったので登山口を尋ねると、「この先のビニールハウスのとこに、登山口と書いてあるよ、傾山に登るんかいな?」けげんな顔、さらに「道があって無いような、きぶい山だからきをつけな。」と言って去っていった。おっちゃんの言った、この先? まで車を進めるが見落としたのか、登山口の標識は見つからないまま、この山の西麓まで来てしまった。南側から見上げる傾山は途中に岸壁をめぐらせており、容易に人を寄せ付けない表情を見せている。ますます登頂意欲をかきたてる。


         農道を池の上まで詰めて行く                  南西には岩壁を廻らしている

とにかく引き返して、おっちゃんの言ってた登山口の標識を探す、600mほど戻ると、おっちゃんに会ったところから、わずか100mほどの所に、ちっちゃな見落としそうな『傾山登山口』と書かれた、杭の標識が、ビニールハウスの横の軽四輪が通れるほどの農道の入り口にあった。普通車がやっと通れる農道をつめると、池があって池の上をまいた道が終わった所が登山口となっている。行きは池の横の農道が終わった所から真っすぐ上に登り始めた。もうひとつ上に池があって、その上の竹林の中を行くが、しだいに人が歩いた気配がなくなり、廃道となってしまっている中を進む。枯れて倒れた竹をまたぎながら、竹林の中の廃道を抜けると、下から登ってきた登山道に出た。


           池の上の農道終点                        竹薮には入らないこと

登山道といっても、林の中の踏み跡といった程度で、この山はあまり登られてないことがわかる。急な直登で積もった落ち葉に足を取られて、ずるずると後退することしばしば、ところどころ木の幹や枝をつかんで登らなければいけないほどに直登が続く。七合目あたりまで登ると、足元に露岩が多くなりその分、落ち葉が少なくなって歩きよくなるが、ますます急登になり、木に掴りながら登っていく。振り返ると登尾山から若狭峰にかけての県境の山々が連なり、手前に財田町の丘陵が重なる。


         落ち葉の中の急坂が続く                       開けた所からの南望

ススキをかきわけると平坦な林に囲まれた頂上にでる。頂上は南北100m東西15mほどの長い平坦な草つきの広場になっており、中央手前に石積みの上に祠が安置され、少し離れて奥に朽ちかけた相当古い祠が数基、石積みの上に安置されている。この祠は何百年も大昔の物だろう。風化が激しくほとんど壊れてかかってしまっていた。大昔からこの山にも我々の知らない歴史があったのだろう。


           年代物の祠が並ぶ                        三等三角点を確認

三角点は北端にあって、それから北は林の藪になっていて見透しがきかない。そばに『森林ミュージアム促進事業、平成九年度傾山登山記念』と書かれた新しい杭の標識が立てられていた。頂上からは見透しがきかないので、早々に下山する。滑り落ちそうな急坂を木の枝に掴りながら、落ち葉の積もった所はよく滑るので登りより神経を使う。こんどは竹林の方に下らず、真っすぐに下ると登山道の印があるところに出た。


                       雑木林に囲まれた三角点付近

斜面を掘った溝をまたいで少し下ると、池の上を回ってきた道の終点に出る。溝は谷の無いこの山の南面の雨水を、池に導くために掘ってあるらしい。県道に出て振り返ると茶畑の奥に、いま登ってきた大きな山容の傾山が、西日を受けて堂々とそびえていた。

《コースタイム》 登山口→50分 頂上→35分 登山口   
          駐車場 池の上道終点 2台 歩行時間 90分 登山道 悪い 登山難易度 123C5
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