四国山岳紀行 No 260-030109 江甫草山(つくもやま)153m △4(江甫山) 
                          香川県観音寺市室本 地図 観音寺(北西)  山岳紀行トップヘ

           東側の高屋神社から見るこの形が一番均整のとれた江甫草山の姿かもしれない


         有明海岸からの江甫草山                      羅漢寺からの江甫草山

七宝連山の西端が海岸に落ち込んだ所に、おむすび型をした端正な小柄な山が海岸線上に目に付く。讃岐七富士のひとつ有明富士と呼ばれる江甫草山だ。南側は採石跡の傷を曝しているが、端正な富士型に変わりはなく、おそらく讃岐八富士の中ではいちばん小さい存在かもしれない。一度は登ってみたいと思っていたが、見上げる限りは、全山落葉樹などに覆われていて、登山道も定かでないようなので、登頂をあきらめていた。山名の由来については海岸に有って藻の着く山から「つくも」と云われるようになったとの説がある。


                              お寺の階段が登山口                  

麓の室本地区は昔から漁港の町として栄えてきた所で、山麓にお寺やお宮などもあり、頭上にあるこの山を、地元の人は登っていないことはないだろうと思いながら、登山口を探すが見つからないことしばしば。この山の西麓で畑仕事をしていたおばちゃんに、この山の登り口は知らんかのと聞いたら、ちゃんと教えてくれた。『この山の東側にお寺があるきんの、寺の右側の石段を上がって、弁財天の前のお墓の中の坂をまっすぐ登っていけば登山道だよ、去年、青年団が登山道をきれいに直してくれたので登りよくなっているよ。』まさに地元の人の情報は詳しい。


          大師堂の前を通って行く                       クロガネモチの大木

山の東側の細い道の町並みを行くと山側に「蓮光院羅漢寺」という小さなお寺があった。駐車場の横には地区の太鼓会館があって一人のおじちゃんが中にいたのて゛『こんちは、この山の登り口はどこですか?』おっちゃん指をさして『 そこに標識があるきん、』ふと目をやると【江甫草山登山口】という新しい標識があるではないか。


                         ミニ八十八地蔵沿いに行く      
    
さらに、おっちゃんいわく、『 昨年青年団や町の者が出て、荒れていた登山道をきれいに直したり、付け替えたりして大変登り易くなっているよ、途中から坂がきつくなるが、頂上まで道沿いにロープを張っているから、ロープ沿いに行けば、間違わずに頂上に行けるよ、頂上から西側に行けば見晴しのいい所があるよ。』と丁寧に教えてくれた。地元の人ならではの詳しい情報、感謝、感謝である。


           眼下に見える室本港                       立派に聳える稲積山

低い山だが未踏の山でもあるので、身支度を整えて登り始める。寺の石段を上って、お堂の前を通って舗装道を上って行くと、寺の裏は墓地になっており、財弁天のお堂の前には大きなクロガネモチの木が三本天を突いている。その下を通って墓地の中の舗装道が終るといよいよ登山道にかかる。振り返ると眼下に室本港と町並みが見渡せる。向こうに荘内半島が、道沿いにミニ四国八十八地蔵さんが迎えてくれる。


                         眼下に広がる三豊平野

ゆるいじぐざぐの水平道を行くと、ミニ四国地蔵道はここから下に下っていて、登山道はここから直角に急登している。頂上まで300Mの標識がある。ロープがなければ滑りそうな急坂だ。急坂を登りきった所に頂上まで150Mの標識がある。道は左に向かい、木立の間から東側の眺望が所どころ開けて、荘内半島に続く海岸線が眼下に。


          頂上にある謎の石囲い                       よく踏まれた登山道  

道は緩やかになって南側に回りこむと少し平らな場所があり、コンクリートの建物の跡が残っていて、天然の樹木の幹を並べたベンチが置かれていた。ここからは南に眺望が開け、向かいに台地の盛り上がった稲積山が大きく迫る。遠くに阿讃山脈の山々が霞む。絶好の休憩ポイントだ。登山道はここから直角に尾根を駆け上がる。


                          頂上の四等三角点

急坂を登り詰めると平らに開けた頂上に出た。昔ここは九十九(つくも)城という山城があった跡らしい。細川家の居城「九十九山城」が天正7年(1579)長宗我部氏によって落城した。(現在は石垣らしき石や井戸の跡が少し残っている)
窪みの中に大きな石があって周りを小石で囲んでいる。説明がないのでわからない。広場の中央には4等三角点がぽつんとあるのみ。周りは高い落葉樹に囲まれて静かな雰囲気。頂上から踏み跡は北西に延びていて、少し下るとおじちゃんの言ってた岩のある見晴しの良い展望所に出た。


       北に荘内半島の三崎と紫雲出山                  南に有明海岸が続いている

西の眼下には有明浜の海岸線が長く延びて観音寺市街へと続く。遠くに川之江、伊予三島の製紙工場の巨大な煙突群が、その向こうに伊予の高嶺が霞む広大な眺望が展開する。岩に腰かけてしばらく眺望を楽しみ、北側のポイントに立つと燧灘の向こうに荘内半島や島々が。眼下に小さな漁船が白い波の尾を引いて通り過ぎていった。

《コースタイム》 登山口 →15分 分岐点→10分 休憩所→10分 頂上→3分 展望所→20分 登山口
          歩行時間 50〜60分 登山難易度 1A345 登山道 良い
          駐車場 寺の駐車場 5〜6台
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