四国山岳紀行 No258-020915 塩塚峰(しおづかみね) 1043m △2(塩塚)
                徳島県三好市/愛媛県四国中央市 地図 伊予新宮(南西)   山岳紀行トップヘ


                       新宮側アクセス道より塩塚峰

愛媛県東端に位置する塩塚峰は標高1,043mの塩塚峰を中心に広がる約100ha のなだらかな平原で、四国山地の山並みや瀬戸内の島々が一望できるほか、ハイキングコースとしても人気が高く、特に銀穂が波打つ秋の一面のススキ原は見事である。平成元年にはパラグライダーのランチャー台が整備され、スカイスポーツのメッカとしても人気を集めている。今は、愛媛、徳島両県から頂上近くまで車道が延びて誰もが気軽に登れる山である。


                              秋色漂う塩塚高原其の一

一昔前まではスキ−場として、そして現在はパラグライダ−の基地として、8合目には快適なバンガロ−やキャンプ場も整備されてレクレーションの山となっている。山頂に来て目を見張るのは、周囲に遮るものが無い独立峰であるために360 度の眺望と、そのまろやかな山上すべてが広大な草原で、その間に自生する季節の草花も豊富で、これらを観察しながらのんびりと歩くのも良いだろう。



                        秋色漂う塩塚高原其の二

山名の由来は昔この付近で塩の交易が行われていた事からきているらしい。この山の登山口は数箇所あり、今は車道が頂上近くまで延びていて短時間で容易に頂上に立つ事ができるが、やはりこの山も麓から時間をかけて登ってこそ、登山の醍醐味が味わえるというので、今回は新瀬川最奥の集落のある秋田登山口から登り、堂成側に下って来るコースをとる事にした。


                      登山口を過ぎると間もなく沢を渡る

新宮インターを下りて左へ少し行くとリゾート施設の【霧の森】がある。その前の駐車場に車を一台デポして新瀬川方面に向かい、4キロ先の秋田登山口から登り始める。運良くバス便があれば、秋田登山口まで乗れるが回数が少ないので事前に確認して行くと良いだろう。新瀬川方面へのバスの終点が秋田登山口である。バスの回転場(駐車場ではない)から民家の間を通って沢を渡ると、植林帯の中の登山道となる。少し登って滝の上から転石の沢を渡る。


                          滝を高巻きして行く

左岸に出て急登して小滝をまいて尾根に出るとトトロの休場があり、ここで一本立てていこう。ここからの尾根道は水平道となり、少し行くと沢沿いに登って行くようになる。杉林の中にいくつもの石垣が見えてくるが昔の集落の跡である。沢の流れも小さくなって滑りそうな急坂を登りきると林道に出て、暫らく行くと視界が開け、塩塚峰への道標に導かれ最後の急坂を登りつめると、ススキのなびく高原の尾根道に出る。


                          沢沿いに登って行く

右に下ると展望台へ、左へ登りつめると1,043mの二等三角点のある頂上だ。草原の山頂からは遮るものが無く360 度の眺望が展開する。北は法皇山脈の向こうに川之江の製紙工場の煙突が立ち、その向こうに燧灘が広がって沿岸の観音寺市街や善通寺方面の大麻山や我拝師山、正面に雲辺寺山が大きく存在感を見せている。さらに東に目を移せば阿波国見山や遠く祖谷山系の山並が霞む。


                      高原はススキがなびいて秋色漂う

南東方向には手前に天狗岳、剣ノ山、そして三傍示山から西に続く県境の脊梁山脈が横たわる。笹ヶ峰、橡尾山、カガマシ山と続いてその奥にひときわ高く奥工石山、白髪山が、そして佐々連尾山、大森山、さらに西へと脊梁の山並が続く。西には赤星山から西にひときわ存在感を見せている二ッ岳から赤石山系が素晴らしい。まさにぐるり360 度の眺望だ。


                        エビ色のススキの高原を行く

足元にはススキの波打つ高原が広がり、麓の谷あいには山村の集落が佇ずんで長閑な風景が俯瞰できる。愛媛県側にはパラグライダーの基地があり、休日には鳥人達のカラフルな空中飛行が目の前に展開する。去りがたい頂上ではあるが時間を見て下山にかかる。帰りは稜線を眼前に展開するススキの波打つ高原と、その間に咲く草花などを観察しながら、開けた気持ちの良い尾根を徳島県側のあずま屋の建つ展望台まで下る。


         高原に植えられたアジサイ                      これは何という花ですか

ここからの展望も良く今歩いて来た登山道が一筋小高い頂上へと延びている。ここには山岳方向案内板があって周囲の山々が示されていて判りやすい。このすぐ下が車道を上がって来た駐車場となっており、トイレも整備されている。駐車場の南側にはドリーネ状の窪地があって、今は人工の池になっているが雨が降らない限り水は無い。周囲にはアジサイが多く植えられていて平野部より1ヶ月ほど遅れて咲く。


                       ヤマホトトギスとウメバチソウ

ここは塩塚峰の東端でなだらかな峰も、ここから急峻に徳島県側の尾又谷に落ち込んでいて谷間の集落が俯瞰できる。駐車場から車道を下り高原を捲きながら北に車道を進むが、道端には季節の草花が多く見られ退屈しない。車道から見上げる高原は雄大で天空に向かって続くススキの波は見事である。車道を1k近く歩くと新宮側から上って来たT字路に出る。


          アザミに集うヒオドシ蝶                      オミナエシとヤマラッキョウ

ここから車道をさらに左に向かい 500m 余り進むと、愛媛県側のパラグライダー基地のあるやすらぎの広場の駐車場に着く。休憩所やトイレが整備されていて車道から南に向かえばパラグライダーの練習広場があり、頂上への登山道が延びている。さらに車道を西に進んで行くと【霧の高原】のリゾート施設があり、オートキャンプ場や食堂などがある。


                        秋の七草のオミナエシの花

そこを過ぎてなお車道を行くと分岐に道標があり、左の林道に入って少し行くと右手に下る登山道があって植林の中をどんどん下って行くが、この道は所々荒れていてやや不明瞭な所もあるので、踏み跡をしっかりと把握しながら注意して下ろう。谷川の音が聞こえてくると道はしっかりして民家のある里道に出る。あとは車道をひたすら堂成まで下ると【霧の森】の駐車場は近い。

《コースタイム》 霧の森駐車場 15分(車)→秋田登山口 40分→トトロの休場 40分→林道 15分→
          稜線 10分→頂上 20分→展望台 20分→T字路 10分→やすらぎの広場駐車場
          10分→霧の高原キャンプ場 10分→分岐 40分→車道 25分→霧の森駐車場
          歩行時間 約4時間  登山道 急坂あり 登山難易度 12B45
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