四国山岳紀行 No248-030602 上佐山(うわさやま) 256m △2(宇和佐山) 
                        香川県高松市池田町 地図 高松南部(南東)  山岳紀行トップヘ


         三郎池に影を映す上佐山                     樹林に覆われた上佐山

高松市南部の平野部には、形の良い独立峰が多く見られる。その中で三谷町の三郎池から南に左から上佐山255.7m、日妻山235.9m、実相寺山250m、が仲良く並んで、その山影を三郎池に映しており、実に風光明媚な眺めだ。とくにその中の最高峰、上佐山に一度は登ってみたいと思っていたが上佐山の資料は皆無に等しく、唯一つ国土地理院の地形図だけが頼りだ。地形図を見ると取り付けの林道らしきものが東西にあるようだ。

県道13号線をひたすら東に郷交差点から池田町方面へ北に曲がると、左側にいやおうでも上佐山が迫ってくる。正面には山肌をえぐり取られた由良山が見えてくる。小高い所に神社があってその北側に児童公園があり、そこから西に延びる細い舗装道を数軒の民家の間を通って上佐山の方へ向かっているが、車は途中道が細くなっていて進めなくなるので、児童公園から県道を100mほど北に進むと、二車線の広い道路が上佐山の北側を捲いて、三郎池の方へ向かっているので、この道路を300mあまり西に行くと、民家と民家の高いコンクリート垣のあいだに南へ入る狭い道があるので、そこを車で登って行くと先ほどの児童公園からの道に出る。

ここからは普通車でも十分通れるので、山側へと数軒の民家を過ぎて林道へと入って行く。民家のはずれで畑仕事のお爺さんに上佐山の登り口を尋ねたが、「わしゃ、もう何十年も登ったことがないんで、人が登らんから今は藪だらけで道は無くなっとるどい。この林道のつきあたりに神社があるきん、そこから尾根を登れば藪が少ないきん、いいかもしれん」とのお話なので、あまりあてにならないようなので、こちらもその覚悟でこの山を直登することにした。


         落葉の積もった急坂を登る                      林床に咲くヤマツツジ

林道脇の登れそうな所を物色していると、竹薮の境目から踏み跡があるので、少し上の道脇の広くなった所に車を置いて登ることにした。踏跡は竹の子を採りに入った踏跡であるが、この踏跡をまっすぐ登って手入れのした畑と林の間を縫って、山に入っている踏跡をたどって行く。所どころ落ち葉などが積もって消えかかっているが、踏跡が上に向かっている。クヌギやナラなどの広葉樹の下は積もった落ち葉で急勾配のため登りにくく、スリップする所が多いので注意しょう。


             水木の仲間                         自然林の中の急坂が続く

またウルシやハゼの木も多く、皮膚の弱い人は触れたり近寄ったりするだけで被れるので要注意だ。運悪く知らずに触れた手で顔などを拭うと、症状は個人差によるが一週間後には大変な事になる。毒成分に皮膚が触れると、数日後から痒みを伴う炎症や水疱ができ、患部に触れた手で触れた所にも、かぶれが広がるので厄介である。藪に入るときは帽子、長袖着、手袋はいうまでないが、これらの有毒樹を見分けて要は触れない、近ずかないことが肝心といえよう。


          平坦になると頂上は近い                      欝蒼とした自然林

さて話はそれたが、稜線に出て水平道の踏跡を少し行くと再び急な登りとなる。木々に掴まりながらの登りとなるが、先ほど話したようにウルシや、ハゼの木に掴まらないよう気をつけよう。上の方が明るくなってきたと思ったら頂上らしい。クヌギやカシの木の切り倒された倒木を跨いで登り詰めると広々としたスズ竹の頂上である。頂上は東西60m、南北40mほどの平らな広場になっていて、数年前には頂上も一面に薄暗く茂っていたであろう樹木がすっかり切り払われてしまって、見通しのよい広々としたスズ竹だけの頂上になっている。


           頂上の二等三角点                         頂上は平坦で広い

広場の中ほどには祠が奉ってあるが中のご神体はどこかに移動されたらしく無くなっていた。たまにはこの山に登って来る人もあるらしく、お賽銭が少し奉られていた。そばには朽ちかけた2等三角点があり、南に眺望が開けて阿讃山脈の高い山並みが見えている。北側には木立の間から日妻山や三郎池が垣間見られる。頂上一帯は昔人工的に整地されたらしく、その昔、王佐山城というのがここにあったらしい。周囲に木々の無かった頂上からは、素晴らしい眺望とこの高さからにして、敵撃に耐えうる守備を誇った山城であったと推測できる。


             頂上にある祠                          樹間よりの眺望

栄枯盛衰の世の中を思いながら下山に移るが、頂上の周辺は切り倒された木々で埋まっていて、登って来た取つきが見失いがちである。私は南側から登って来たのでその方向へ下るが、頂上直下で下りの取付きを間違えてしまったらしく、先行者の残した赤テープの目印を頼りに、反対側の北へ北へと下って行ってしまった。雑木をかきわけて登りの道とはかなり様子が違っていたが、ひよっこり未舗装の狭い林道の途中に下りてしまった。


          頂上直下は迷いやすい                      左の竹林から登った

林道を100mあまり下って椎茸栽培の原木を寝かした所の横を過ぎ、さらに300mあまり下ると西洋式の分譲墓地公園に出た。その向こうには三郎池が広がっており、そして日山がその向こうに。赤テープの目印を頼りに下ったため、この山の反対側に下りてしまった。広い墓地公園を抜けて上佐山の北側を捲く県道に出て、ひたすら南側の登山口まで歩くこと2キロあまり30分のロスをした。たとえ小さな山でもこのようなハプニングが無いように、地図とコンパス確認が大切だと感じたのだった。

《コースタイム》 児童公園→10分 竹林登山口→40分 稜線→10分 頂上→30分 林道→10分 墓地公園
          →10分 県道→30分 登山口(標識無) 登山難易度 123C5 登山道 無し
          駐車場 児童公園西側の菜園広場 20台 林道登山口の上 2台 
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