四国山岳紀行 No239-020418 十瓶山 (とかめやま) 216m △4(十瓶山)
                               香川県綾川町 地図 白峰山(南東)  山岳紀行トップヘ

                       西側から見た端正な形の十瓶山                          

讃岐七富士には数えられていないが、綾川町に高さこそ低いが裾野を引いたドーム型の美しい形の十瓶山がある。地名のようにこの地方は平安時代に陶窯が盛んだったようで、十瓶山を中心に須恵器や瓦の窯跡がたくさん発見されている。これは陶窯跡群、あるいは十瓶山窯跡群と呼ばれ、四国で最も大きな窯跡群として有名である。昔、この地方に長者が居て黄金を十個の壷にいっぱい詰めてこの山のあちこちに埋めた。それからこの山を十瓶山というようになった

                      山全体は自然林に覆われている

埋めた場所には目印としてサカキの木を植えたそうである。このサカキを目当てに、その付近を掘り返すと金の壷を掘り当てるだろうと言われている。ある時、欲の深い人や物好きが毎日山を駆けまわってサカキの木を見つけると掘ってみた。しかし今日まで掘り当てたという人はいない。あんまり掘りまわったので今では目印のサカキの木さえ見られなくなってしまった。という昔話がある。


                      登山口の農道入り口から十瓶山

さてこの山の登山口であるが一般道は南側の登山道である。琴電の陶(すえ)駅から北へ国道32号線に出ると、真北にそれと解る形のよい十瓶山が佇んでいる。山側に向かう町道を進んで行き、観音寺という小さなお堂の前から田んぼの中の道を詰めて行くと南側の登山道に取り付く。この道は頂上まで良く踏まれていて歩きよい。


                      確かりした道は祠まで続いている

今回はあえて余り踏まれていない北側から登ってみることにした。十瓶山の西側の町道を進んで行き、山側に十瓶山を映す池の北側から麓の新興住宅地を抜けて、外れにある大きな石垣の所から山側に入る林道に入って行くと、間もなく行き止まりになって十瓶山の北側の登山口に着く。


                          中腹に祀られた祠

登山道を登って行くと小さな朽ちかけた木の鳥居があって、奥の石段の上に石灯篭を挟んで台座の上に祠が祀られている。右の祠は明治31年の年号が刻まれており、左側の奇妙な自然石のご神体には太い注連縄(しめなわ)が巻かれている。振り返ると正面に鷲ノ山がどっしりと聳えている。


          背後に鷲ノ山が聳える                       祠の横から踏み跡へ

よく踏まれた登山道もここまでで、ここからは林の中の踏み跡を辿って行くことになる。林の中の落ち葉の積もった踏み跡は歩きよいが、あまり踏まれていないのでルートを外しやすいので注意しょう。やがて踏み跡は西側に回り込んで徐々に高度を稼ぎながら進んで行くと、頂上近くの大きな窪地に着く。


                            欝蒼とした自然林の中を登って行く                          

すっかり自然に帰っているが人工的に出来た昔の採掘跡であろう。周囲は崖になっているので手前から崖の上を巻いて登って行くと広い頂上に出た。頂上は岩石が散乱して笹に混じって中ほどに角の取れた四等三角点がある。側に山名杭と標識ポールが立てられていた。


                         山頂の四等三角点を確認

頂上は広く開けているものの、周囲はカシやクヌギの広葉樹で視界が遮られつつあるが、木立の間から東に高松方面の堂山や六ッ目山の山塊、西に大高見峰、猫山の山塊、手前にぽつんと堤山、遠くに象頭山が霞む。眼下には大きな條池が光る。東の一段下がった所に高越神社のお堂があり、前に大正の年号の掘られた立派な手水石がある。


           山頂には散石が多い                       山頂から東の眺望

ここから石段を下ると南からの登山道へ続いている。山頂付近は岩石が散乱していて古墳か山城があったのか興味深い。麓の陶小学校校歌に、♪希望の朝 陽に映える 十瓶の山を仰ぎつつ・・♪ 美しい山を眺めているとそんなロマンと生きる希望が湧いてくるのである。

《コースタイム》 北側登山口 5分→祠 20分→頂上 20分→南側登山口 歩行時間 約45分
          登山道 北側は踏跡程度 南側は整備されている
          駐車場 無し 登山口の路肩に 難易度 @2345
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