四国山岳紀行 No228-011002 塩塚峰(しおづかみね) 1043m △2(塩塚) 
                愛媛県四国中央市/徳島県三好市 地図 伊予新宮(南西)  山岳紀行トップヘ


                     塩塚峰山頂に続く登山道と西の眺望

愛媛県東端に位置する塩塚峰は標高1,043mの塩塚峰を中心に広がる約100ha のなだらかな平原で、四国山地の山並みや瀬戸内の島々が一望できるほか、ハイキングコースとしても人気が高く、特に銀穂が波打つ秋の一面のススキ原は見事である。平成元年にはパラグライダーのランチャー台が整備され、スカイスポーツのメッカとしても人気を集めている。


                        北に法皇山脈が横たわる

今は、愛媛、徳島両県からほぼ頂上近くまで車道が延びて誰もが気軽に登れる山である。一昔前まではスキ−場として、そして現在はハンググライダ−の基地として、8合目には快適なバンガロ−やキャンプ場も整備されてレクレーションの山となっている。


            東に阿波国見山                       南に白髪山 工石山 カガマシ山

山頂に来て目を見張るのは、周囲に遮るものが無い独立峰であるために360 度の眺望と、そのまろやかな山上すべてが広大な草原で、その間に自生する季節の草花も豊富で、これらを観察しながらのんびりと歩くのも良いだろう。山名の由来は昔この付近で塩の交易が行われていた事からきているらしい。


                    西に大森山 笹ヶ峰赤石峨蔵山塊 赤星山

この山の登山口は数箇所あり、今は車道が頂上近くまで延びていて短時間で容易に頂上に立つ事ができる。今回は車で頂上近くの駐車場まで行くことにした。新宮インターを下り左折して間もなくリゾート施設の【霧の森】がある。道路側には広い駐車場があって日曜市が開かれている。そこを過ぎて間もなく三叉路があり、左に折れて新瀬川方面に進んで行く。


           北東に雲辺寺山                      南東に野鹿池山 剣ノ山 三傍示山

橋を渡って谷沿いに1キロ余り行くと右側に川を隔てて「少年自然の家」がある。その前にある宝乗寺境内の天然記念物の「お葉付イチョウ」の木があるので見学して行くとよい。再び車道に戻って更に山里の民家の佇む道を2キロ余り行くと、バス停のある秋田という最奥の集落に着く。ここは塩塚峰の南側の登山口となっている。


                    香川県の五岳連山と瀬戸大橋が見えている

ここから車道は折り返しながら山腹を上がって行くようになる。植林や自然林の交叉する中を6キロほど進んで行くと、最初の分岐に着くが本道を詰めて行くと再び分岐に出る。右に下れば尾又を経て小歩危峡へ、塩塚峰へは左に進んで行く。間もなく眼前に開けた草原の塩塚峰が見えて来る。舗装された分岐を上がって行くと展望所下の駐車場に着く。きれいなトイレもある。


                        ススキの中を頂上に向かう

ここか20分ほどで頂上に行けるが、先ずは展望所で開けたパノラマを満悦しょう。あずまやの展望所には方位板が設けられ、周囲の山岳同定が確認できる。西にこれより続くススキの中に一筋の登山道が塩塚峰の頂上まで延びている。


                         ヤマノジギクが咲き乱れる

丸い頂上の右肩には二ッ岳から赤星山が、それに続く法皇山脈が東に連なって、その外れに雲辺寺山が大きく肩を張る。その間からは香川県の三豊地方や観音寺市街、更に善通市方面、そして瀬戸大橋までもが確認できる。更に東に目をやると徳島県の祖谷の山々が連なる。


                       珍しいホクチアザミとヒオドシ蝶

南側には徳島、高知、愛媛県境の山並みが幾重にも重なったダイナミックな眺望が展開する。ここから頂上までは一面のススキがなびいた中を進んで行く。なだらかな道は登山というよりピクニック気分である。標高1000m のこの辺りでは秋の草花も大方済んでいて、残り咲きのノジギクとリンドウの花だけが寂しげに咲いていた。


                        リンドウとアキノキリンソウ

ススキと大展望をゆっくり楽しみながら本当に20分ほどで頂上に着いた。頂上には表示杭の側に二等三角点がある。さすが独立峰だけあって遮るものが無く、360 度の眺望が展開する。愛媛県側の北斜面はパラグライダー基地となっており、休日にはカラフルな鳥人のメッカーとなる。


                      ススキが靡く高原を頂上に向かう

この辺りの斜面は寒波が来ると積雪が多く積もり、若い頃は時々スキーの練習にに来たものであるが、近年は温暖化のためか滑れるほどの積雪が無くなっている。眼下に法皇山脈が連なり、その向こうに四国中央市の製紙工場の巨大な煙突が頭を覗かせている。


                         山頂からの眺望は雄大

そして燧灘が広がって向かいの広島県福山市の臨海工業地帯の煙突までもが視野に入る。そして空気が澄んでいれば鳥取県の大山が確認できる。法皇山脈の西端には赤星山が肩を張り、西に続く二ッ岳の鋭鋒が聳える。眼前には脊梁山脈の大森山と佐々連尾山の山塊、手前にカガマシ山から橡尾山が連なり、三県境へと続いている。


                          頂上の二等三角点

脊梁山脈の南には奥工石山と白髪山が頭を覗かせている。南の正面に目に付くのは三県境に位置する三傍示山だ。どっしりとした山容で存在感を誇示している。その奥に野鹿池山の山塊、更に東に目を移すと至近距離に天狗岳、東に遠く天狗塚から三嶺の山々、手前に阿波国見山の大きな山塊が剣山を遮る。


                       ススキが靡く晩秋の塩塚高原

北東には雲辺寺山が大きく肩を張り、こちらと背比べをしている。その向こうには香川県西部の平野と街並み、更に遠く瀬戸大橋が白く光る。360 度の大展望に後ろ髪を惹かれる思いで、ススキの波打つ塩塚高原を下って行った。

《コースタイム》 新宮インター 1分(車)→霧の森駐車場 5分(車)→少年自然の家 10分(車)→秋田
          20分(車)→展望所駐車場 20分→頂上  歩行時間 35分   難易度 @2345
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