四国山岳紀行 No219-010729 ハネヅル山(はねづるやま) 1290m △3(小箱越)
                             愛媛県四国中央市 地図 弟地(北東)  山岳紀行トップヘ


                       赤星山(左)とハネヅル山(右)

ハネヅル山(羽根鶴山)なんと粋な名前だろう。国道11号線の四国中央市土居町浦山川付近から南を眺めると、赤星山と二ッ岳の間にその名のように、鶴が羽を広げたような形の山が奥に見えている。この山へのアプローチは数箇所あるようだが、近年登る人が少ないだけにいずれも荒れており、相当な薮漕ぎが必要となろう。指導標などは一切無く従って地形の把握と読図力が要求される。


                      樹林の間にハネヅル山が見えている

私達も三度目の正直ならず、四度目の挑戦でやっとこの山の頂上に立てた次第である。今回の登山口は伊予三島の富郷ダムを過ぎて、寺野地区にある湖畔広場の前から登る。湖畔広場には神社と文化財の藁葺き屋根の細川家、そして管理舎がある。その管理舎と道路を隔てた山側のコンクリートの石段を登って行くと、道は山道に変わり植林帯の中に入って行く。


                     寺野から登って行く 管理舎が眼下に

じぐざぐ高度を稼ぎながら20分ほど登って行くと最初の分岐に着くが右にコースをとる。道は平坦になって696mの小ピークを右に巻いて行くと、再び分岐があって真直ぐ進めばすぐ右下に小さな作業小屋が見えてくるが、この道は植林道なので、手前の分岐から植林の中の尾根に向かう道を登って行き、小さなピークの側を回り込めば、前方にハネズル山が見えてくる若い桧の植えられた場所に出る。


                       作業小屋手前から左に登って行く

この辺りから道は薮に隠れて不明瞭となる。薮を掻き分け踏み後を辿って行くと、広葉樹林の台地に出る。岩のある917m地点を過ぎると、大きな赤松があって再び道は緩くなり、植林と雑木林の交互する中を進んで行く。道は次第に落葉に覆われて不明瞭となるが、そのまま北に進んで行くと水の流れる沢に突き当たる。沢の手前の雑木林の中を西に向かって突き上げて行くと、広い雑木林の窪地状の場所に着く。


                     植林帯の間からハネヅル山が見えている

広い場所だけにどちらに進んでよいか迷いやすい場所だ。もちろん落ち葉で覆われた場所だけに、踏み後も完全に消されていて方向がつかめない。頼れるのは地図と磁石だけである。窪地からはやや南よりに進んで行くと支尾根に出る。尾根にはっきりとした踏み跡があり、左(南)に向かうと1094m のピーク手前で踏み跡は消えている。この辺り見事な赤松の大木が天を突く。


                          自然林の中の登り

ハネヅル山へは右(北)に尾根を進んで行くと、峠状の丁字路に出る。左(西)に降下して行く道があるが、倒木などが道を塞いで荒れており通行不能となっている。右(東)に通ずる道は確かりとしている植林道である。さて頂上へはあと標高差200mほどだがここからが解りにくい。実は尾根に向けての道もあって十字路となっているのだが、歩く人が無いのか完全に消えている。


                         倒木を跨いで進んで行く

ためらわずに山側に向かって歩き良いところを選んで北に進んで行こう。植林帯と自然林の間を登って行くと岩が多くなって自然林に変わり、スズタケが多くなって足元が見えなくなって来る。途中足元の岩にぽっかり深い穴が開いている所があって、真っ暗で底が見えなく無気味である。落ち込まないよう要注意だ。そんな側を二つほど通り過ごすとスズタケは益々深くなって、スズタケと権木を掻き分けながら悪戦苦闘が始る。


                       薮漕ぎしながら頂上へ向かう

急勾配の足元も先も見えない中を進むが、支尾根通しに進んでいるため小ピークの岩場が現れる。そこを巻くとまた次の岩場が現れる。最後のスズタケと権木を漕いで稜線に飛び出る。稜線は確かりした踏み跡があって東に少し進むとハネズル山の頂上に着いた。頂上は林に囲まれた中に誰が置いたのか、ケルン代わりに石が並べられていた。林の間からは西に二ッ岳の頂上が少し見える程度で眺望はよくない。


                     ついにやったハネヅル山三角点を確認

東に尾根を少し下ったところに三等三角点が有った。地図ではここから南に登山道が下っているようだが、権木の薮で踏み跡すらないので稜線を引き返していると、人工的に掘られたのか小さな池があって少し水が溜まっていた。そのすぐ西側にブロック建ての小さな小屋があり、踏み跡は西の小箱越えへ延びているようだ。池の手前からスズタケの中を南に下る踏み跡があるので、下りはこれを辿って行く事にした。


                       頂上付近はブナなどの原生林

わずかな踏み跡は所々消えかけたりして、その都度方向を修正しながら下って行くと、見覚えのある岩のピークの前に出た。あとは往路を笹を掻き分けながら植林帯まで下るとひと安心だ。丁字路上の岩に腰掛けて暫らく休憩する。ブナヤカエデの大木があって緑が清々しい。


          稜線に人工の池がある                      薮をこいで下山していく

丁字路からは辿って来た支尾根を少し下って、雑木林の窪地を東へ方向修正しながら、沢の方へと下って行く。沢には清水が流れていて薮漕ぎで汗ばんだ顔を洗う。冷たい水は生気を取り戻すとはこの事だろう。沢から離れて後は来た道をどんどん下って行った。

《コースタイム》 寺野登山口 20分→最初の分岐 10分→作業小屋手前分岐 30分→917m地点
          30分→沢の水場 25分→支尾根 10分→丁字路 45分→頂上 5分→池 15分→
          岩小ピーク 20分→丁字路 25分→沢の水場 1時間15分→寺野登山口 
          歩行時間 約5時間10分
          登山道 途中から消滅 稜線は踏跡有り 難易度 1234D
          駐車場 寺野広場の前から西に回り込んだ道路脇に有り
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