四国山岳紀行 No194-000516 奥野々山(おくののやま) 1159m △無
                       徳島県吉野川市/美馬市 地図 阿波川井(北東)  山岳紀行トップヘ


                     舟窪ツツジ公園の奥に聳える奥野々山

奥野々山(1159m) は徳島県吉野川市山川町にある高越山の南側約3キロにに位置する山で、平地からはその山陰に隠れて見えなく、知名度が低いため訪れる人も少ない。それだけに頂上付近は自然が保たれている。この山へは山川町から少年自然の家の前を通って舟窪ツツシ公園に向かう。


                       舟窪ツツジ公園のオンツツジ

舟窪ツツジ公園はオンツツジの古木がが群生し、5月下旬には真っ赤な花が咲き乱れて観光客を魅了する。ツツジ公園の南側は展望が開けて、剣山を代表とする徳島県の山並が見渡せる。西に矢筈山から黒笠山にかけての山塊、そして三嶺、剣山から一の森にかけての剣山塊、南に天神丸、そしてこれから向かう奥野々山が眼前に大きく立ちはだかる。


         舟窪ツツジ公園からの剣山                      道路わきにある登山口

高越山の南に位置する奥野々山は、山頂一帯はブナなどの原生林が茂り、登山者が少ないこともあって静かな山歩きが楽しめる。この山の登山口はツツジ公園駐車場から左へ尾根道に入るコースと、東側 500m にある臨時駐車場の西側道路沿いにカーブを曲がりきった所にあり、今回はここから登ることにした。


           急峻な登りが続く                          十字路谷側に下る

登山道に取り付き尾根を越すとツツジ公園から来た道と合流する。真直ぐ進み谷側の植林道に下って行く。植林の中を進んで行くと奥野々山に延びている尾根のコルに着く。ここからは暫らく胸突きの急坂を登って行くようになるが、道脇にはシロバナエンレイソウ、シロボウエンゴサク、シコクスミレなどの珍しい草花が見られる。


              シコクスミレ                          シロボウエンゴサク

急坂を登り詰めると道は平坦になり、左に桧の人工林、右に自然林の中の尾根を行くようになる。右側の自然林は谷に向かって急峻に落ち込んでいる。所々ミツバツツジがビンクの花で明るく迎えてくれる。 小高いピークを下るとブナなどの茂る原生林の中を行くようになる。


                       尾根の西側は落ち込んでいる

ここから道は踏跡となって急登しながら奥野々山の登りとなる。岩や木に掴まりながら急坂を登ると道は緩くなって、雑木林の中を落ち葉を踏みしめながら登って行く。


                        尾根筋から原生林に変わる

前方に廃屋となった奥野々山神社が見えて来ると頂上である。山頂は原生林に覆われて眺望は無いが、ミツバツツジが新緑の中に明るく咲き零れて眼を癒してくれる。頂上一帯はダケカンバ、ブナ、コナラ、ツツジなどの自然林に覆われ、落葉が堆積して深山の趣を醸し出している。



                       原生林の新陳代謝が見られる

この山も古くから信仰の対象とされ、旱魃が続く年には麓の人々がこの山に登り、天に近いこの山に神を祭って雨乞いを乞うていたのであろう。山頂一帯は古い苔むした倒木が横たわり、昔は可なり大きな木が生えていたようである。そんな中にこの山の新陳代謝が伺われる。


                         廃墟と化した山頂の神社

神社の上には辛うじて生き残っている古木も見受けられる。南側から登って来る神社への参道は、今は草木に覆われて廃道と化している。朽ちかけた鳥居と社屋が時代の流れを物語っていた。ここにもある栄枯衰勢の儚さを見て原生林の残る奥野々山を下って行った。


                       頂上は原生林に覆われている

《コースタイム》 山川町高越大橋 40分(車)→舟窪ツツジ公園 5分→奥野々山登山口 5分→分岐
          15分→コル 30分→奥野々山頂上 15分→コル 10分→登山口 5分 
          歩行時間 1 時間20分 難易度 12B45
          駐車場 登山口下 登山道 頂上直下やや悪い
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