四国山岳紀行 No178-990919 香色山(こうしきざん) 157m △無
                             香川県善通寺市 地図 善通寺(北西)  山岳紀行トップヘ


          筆ノ山(左)と香色山(右)                     小柄な山容の香色山

香川県善通寺市の北に位置する香色山と筆ノ山は我拝師山、中山、火上山と共に五岳山と呼ばれ、弘法大師生誕の善通寺の近くにあり、古くから歴史と信仰の山として知られている。香色山山頂の石仏の裏には「再埋経塚銘井序」と記された江戸時代に発見された経塚の記録が残っている。


         経塚が発見された山頂                        時代物の山頂の石仏

平成7年夏にはこの場所で発掘調査が行われ、上下二段構造の珍しい経塚であることが判明、上部は12世紀中から後期のもので、下部は12世紀前期頃に造られた何れも平安時代末期のものであり、他にこの1号経塚を含めて4基の経塚が造られていた事が判った。また弥生時代の石棺墓碑や壷棺墓も発見された。特に1号経塚は遺構の形状が珍しく、当時の社会背景などを考える上で大変重要なことから、山頂経塚群は県の史跡に指定されている。


                    香色山登山口は赤い鳥居の右側にある

今回は善通寺北側の駐車場前の登山口から、香色山を経て筆ノ山へのコースを目指すことにした。香色山登山口は善通寺の南門の前から西へ道路を詰めて行くと、駐車場前の赤い鳥居の前に着く。ここが香色山の登山口となっている。香色山は遊歩道や登山道がよく整備されて登りやすい山となっている。善通寺市街に最も近く低い山が香色山、そしてその西側に続くビラミッド型をした山が筆ノ山である。


                          分岐は上側の道へ

駐車場北側の道路を隔てた赤い鳥居を潜ると、香色山登山道入り口の標識があり、山頂まで1080m と記されている。右に広いゆったりとした遊歩道を登って行く。やがて道は左に折り返して分岐に着く。真直ぐ遊歩道を進めばミニ八十八ケ所を巡りながらの山麓一周となる。頂上へは右の石段道を登って行く。樹林の間からは背後に飯野山を配した善通寺市街が次第に眼下に開けて来る。


          眼下に善通寺市街                          広い香色山山頂

三回ほど折り返えして樹林が切れて来ると頂上は近い。頂上は平で広く不動明王などの石仏があり、振り返ると西側に筆ノ山や我拝師山が大きく迫る。南には大麻山が樹林の間に頭を覗かしている。あずまやのある展望所に立つと、多度津から丸亀方面にかけての眺望が開けて背後に瀬戸大橋が横たわる。眼下には善通寺市街が広がり、五重塔を配した善通寺の広い境内の堂塔伽藍が印象的な佇まいを見せている。


                         香色山山頂からの眺望

素晴らしい眺望を堪能して次の筆ノ山へと向かう。筆ノ山へは頂上から少し引き返して松林の中の踏跡を下って行くが、所々岩の上に青苔が着いていて滑りやすいので注意を要する。樹林が切れるとミニ八十八ケ所の地蔵さんのある所に出る。すぐ下には小さな大師堂があって遊歩道に出る。大師堂の前には休憩所があり水道設備がある。


            筆ノ山へと向かう                        大師堂の前に下る

一息入れたら遊歩道を右に取り、68番の石仏の先で遊歩道から離れて左側の、これより600mと書かれた標識の所から林の中の踏跡を下って行く。踏跡の小道を下るとすぐ香色山と筆ノ山の鞍部に出る。広い農道を左に50m 行くと舗装された車道に出る。車道を右に 100m ほど行くと筆ノ山の登山口がある。入り口は林で鬱蒼としていて判り難いので注意しょう。


                        判りにくい筆ノ山登山口

登山道は林の切れた所は笹が茂り歩きにくい。特に尾根直下の急坂は滑りやすく背丈以上の笹が道を覆い、その上にクズが絡み付いて夏場は前や足元が見えないほどの薮こぎとなることが多い。尾根に出ると筆ノ山の頂上が眼前に見えている。尾根からは道は確かりとしているが、次第に急坂になって来るのでゆっくりと登って行こう。


         林の中を稜線へ向かう                        稜線から筆ノ山山頂

足元が笹に変って樹林が切れてくると頂上は近い。視界が開けて今まで見えなかった我拝師山が西に大きく見えている。南側には大麻山が美しい姿で聳えて遠くには阿讃山脈が横たわる。露岩がバンド状になって右側が切れ落ちた細い尾根を過ぎると筆ノ山の頂上に着く。頂上には四等三角点があり、三角錐に組まれたアンテナ支柱が建っている。周囲の樹木の間からは北側に雨霧山が垣間見られる。


                        狭い山頂には四等三角点

昔は眺望の素晴らしい山頂であったが、周囲の樹木が生長してきており最近は眺望が遮られつつある。少し引き返して岩場からの眺望を楽しむと良い。眼前に我拝師山とそれに続く火上山、南には大麻山が美しい姿で横たわり、背後には阿讃山脈が東西に長く連なる。そんな雄大な眺望を楽しんで往路を鞍部まで下り、車道を最初の香色山登山口まで下って行った。筆ノ山は筆の穂先に似ていることや、弘法大師が書道に優れていたことからこの山名が付いたと言われている。


                    岩場から南に大麻山、西に我拝師山を望む

《コースタイム》 善通寺 5分→香色山登山口 30分→香色山15分→香色山筆ノ山鞍部 40分→筆ノ山
          25分→香色山筆ノ山鞍部 15分→香色山登山口 歩行時間 約 2 時間 10分
          登山道 香色山 整備されている 筆ノ山 やや悪い
          駐車場 香色山登山口に有料駐車場  難易度 香色山 @2345  筆ノ山 12B45
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