四国山岳紀行 No159-981115 大山(おおやま) 691m △1(大山) 
                    香川県東かがわ市/徳島県上板町 地図 大寺(北西)  山岳紀行トップヘ


                         なだらかな山容の大山

大山691mは香川、徳島県境に位置し南側には弘法大師によって開かれた、真言宗大山寺があり、四国霊場の番外札所でもある。登山道は大山寺を経由して急な車道が頂上まであるが、ゲートがあり一般車は通行できない。途中泉谷からの車道と合流するようになっている。


                       中継塔横から稜線に取り付く

今回は大山越えを経て無線中継塔まで車で入り、ここから尾根道を大山まで往復するコースをとる。また大山寺から急な車道を歩いて頂上まで向かうコースもある。大山寺へのアクセスは県道から大山町に入り、JA大山から富ケ谷沿いの細い道を北上して行くが、要所にある「大山青少年野外活動センター」への道標に従い進んで行くとよい。


                        番外札所第一番の大山寺

大山寺は弘法大師が唐から持ち帰った千手観音像や、屋島の源平合戦のとき、陸路をたどった義経主従の遺物などが保存されている。開運招福の寺、縁結びの寺として有名であり、大山観音様として広く信仰されている。毎年1月第3日曜日に初会式の行事が執行され、古式豊かな大般若法要・大護摩で全国信徒の諸願成就が祈願される。


          紅葉した境内のモミジ                       大銀杏も黄葉の始まり

当日の午後1時から、境内において大鏡餅を朱塗りの三方ごと抱え、どれだけ歩けるかを競う力競べが始まる。男性用は餅の重さ86キロ、三方と合わせて 169キロ、女性用は50キロの重さがあり、地元徳島はもとより、近県から数十名の若者が挑戦する。天正4年、七条の城主出羽守兼仲公は、祈願成就のお礼として自ら九輪の石塔を山麓より背負い上げて奉納した。


                      境内にはモミジと大銀杏がある

翌年から兼仲公は本尊ご縁日に餅を奉納して力競べを行った。時の住職は、観世音菩薩のあらたかな霊験と兼仲公の剛力にたいそう感激し、後世までこの話を伝え残そうとして奉納の力餅運びを始められ、現在まで約 400年にわたって続けられている。境内には大銀杏の木があり、また秋のモミジの紅葉と相まって参拝者が絶えない所でもある。奥之院黒岩大権現には弘法大師ご湧現の波切不動尊がまつられている。


          南側に吉野川が見える                       目指す大山が眼前に

大山青少年野外活動センターの側を通り、大山越えを過ぎると車道は無線中継塔で行き止まりとなり、ここから西へ稜線の踏跡をつめて行く。フェンスの側のブロックの上を通って切り開けの林を過ぎると西に視界が開け、ススキの向こうに目指す大山が眼前に姿を現す。



            稜線を辿っていく                         辿ってきたピーク

眼下には吉野川を挟んで徳島平野が広がり、その向こうには阿波の山並が遠くに続いている。開放的な気持ちの良い場所だ。ススキの尾根を過ぎて南側は若いヒノキの植林帯、北側は自然林のなだらかな尾根道を進んで行く。振り返ると先ほどの無線中継塔が段々遠ざかって行く。


          季節外れのツツジの花                      陽光を浴びて咲くリンドウ

道筋にはリンドウや野菊の花が晩秋の日光をいっぱい受けて咲き誇る。またこの時期に珍しく狂い咲きのツツジの花が目に付く。雑木林を過ぎると頂上が近くなって最後の登りの取り付きは薮こぎとなる。薮を抜けるとひょっこり頂上近くの車道に飛び出す。一等三角点はすぐ近くにあった。


                       林と薮を抜けると林道に出る

頂上は阿長讃淡播備等十州を望見される景勝地。徳島百景の三位に入選とあるが、樹木が生長して周辺は薮で見通しが利かなくなっている。少し離れて西側には大きなマイクロウェーブの無線中継塔が一基建っている。側には四国では2箇所だけの八角形の天測点がある。林の間から少し北側に眺望が開けて引田町や播磨灘が見えている。帰りは往路を下って行く。


                        林道脇に一等三角点がある   

《コースタイム》 土成インター 20分(車)→大山町 25分(車)→大山寺 10分(車)→無線中継塔
          40分→大山頂上 35分→無線中継塔  歩行時間 1時間少々 難易度 1A345
          駐車場 無線中継塔前 登山道 少し荒れている箇所あり
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