四国山岳紀行 No136-980302 寒風山(かんぷうざん) 1763m △無
                      愛媛県西条市/高知県いの町 地図 日ノ浦(北西)  山岳紀行トップヘ


                         霧氷を纏った寒風山

寒風山は西条市の南方、愛媛、高知県境に位置し、石鎚国定公園の一部でもある。登山口は旧寒風山トンネルの高知県側にあり、登山は瓶ヶ森林道の入り口ゲートの手前から始る。登り始めから樹林帯の中の急坂を喘ぎつつ登って行く。じぐざぐを繰り返しながら木の間越しに稜線の崩壊地が見えて来ると、勾配も緩くなって前方に寒風山の岩峰が現れて間もなく桑瀬峠に着く。


                         桑瀬峠から右へ進む

この日は峠から山頂にかけて輝く霧氷が青空に映えて美しい。標高1451m の峠からはよく踏まれた稜線道を北に向かって進んで行く。花が咲いたように見事な樹氷につられて林の中へ入ってみた。そこには幻想の風景が広がっていた。青空をバックに枝一杯に樹氷の花が咲き、時折カラカラと音を立てて氷片が舞い落ちる。自然の成せる見事な景観に暫らく見とれる。


                         幻想の霧氷の世界

登山道に戻つて振り返ると稜線の向こうに、小峰を従え霧氷を纏った伊予富士の姿が素晴しい。進むにつれ樹氷に覆われた寒風山のごつごつした岩峰が迫力を増してくる。快適な稜線を暫らく進んでいくと、やがてブナ林の中を行くようになり、紺碧の空に霧氷が映える。そこを過ぎると最初の岩場にかかるが、ロープや梯子が架けられているので以前と比べて登りよくなっている。


         西に伊予富士が聳える                        寒風山へ歩を進める

再び林の中に入り稜線の岩場を西側にトラバースするようになる。ここが一番危険で滑り落ちないように注意しょう。再び尾根に出て樹林の間を進んで行き、次の岩場を登り切ると風景は一変して視界が広がった森林限界に出る。一面笹に覆われた奥に目指す寒風山の頂上が眼前に見えて来る。



            森林限界に出る                         シラベについた霧氷

笹原の広がる中を前衛の岩峰を巻きながら登山道は延びている。眼下には高知県側の眺望が広がり、谷を隔てて聳えている秀峰は冠山である。眺望の広がる笹原の中の登山道を登りつめると、笹ヶ峰自然環境保全地域を示す大きな看板の立つ山頂に着く。


                         西に聳える脊梁の山々

山頂からの眺望は360度開けて遮るものが無く、東側には笹ヶ峰、それに連なるチチ山、そして冠山の向こうに平家平と主稜線が続く。暫らく山頂からの雄大な眺望を楽しもう。南側の眼下には国道 194号線が谷間を縫って高知方面に延びて、その奥に戸中山から稲叢山、東門山へと続く山塊が横たわり、更に幾重にも重なる土佐の山並が太平洋まで波打つ。


                          寒風山山頂にて

西には伊予富士から西黒森や瓶ヶ森が屹立しており、石鎚山はその向こうに隠れて見えない。岩黒山から筒上山、手箱山がその奥に頭を覗かせている。北側の眼下には東予の街並みが俯瞰でき、燧灘が広がる。去りがたい山頂からの雄大な眺望を満喫して下山に移る。


                       東に笹ヶ峰から冠山が聳える

寒風山は石鎚山系の中でも名の通り、季節風をまともに受けて生じる霧氷の美しい山である。山名の由来は定かでないが、もともと 「さむかぜやま」 と称し、近年 「寒風山」 と呼ばれるようになった。時折、音を立てて舞い落ちる樹氷の中を寒風山を後に往路を下って行った。

《コースタイム》 登山口 50分→桑瀬峠 1 時間30分→寒風山 1 時間→桑瀬峠 30分→登山口
          歩行時間 約 3 時間50分 難易度 12B45
          駐車場 登山口にあり 登山道 整備されている 岩場あり
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