四国山岳紀行 No135-980129 紫雲出山(しうでやま) 352m △2(紫雲出山)
                             香川県詫間町 地図 紫雲出山(北東)  山岳紀行トップヘ


                     荘内半島に島のように浮かぶ紫雲出山

香川県の荘内半島にある紫雲出山は、東から見ると海上に浮かぶ島のように見え、どっしりと半島の先端に聳えている。麓は瀬戸内の温暖な気候に相まって無霜地帯であり、冬でも花卉栽培が盛んでキンセンカ、ストック、マーガレットなどが段々畑を彩り、美しい風情を醸し出す。その位置からして周囲にさえぎるものが無く瀬戸の島々が眼下に浮かび、中国山地までが見渡せる一級の展望台でもある。


                         東側の箱峠登山口

周囲の半島一帯は浦島伝説にちなむ地名が多く残っており、この山の山名も、浦島太郎 が開けた玉手箱から出た煙がたなびいて、この山にかかったと言う伝説からきている。この山の登山口は南北にあるが、今回は北側の箱峠から登ってみた。この峠は半島の東側の箱地区と西側の生里地区を結ぶ峠で、半島を一周する主要道である。登山口は峠の車道から30m ほど東に入った所にある。


                       平坦な道から急な階段道へ

登山口には「四国のみち」の道標が建てられ、整備された登山道が山頂まで続いている。ゆったりとした坂を登って行き、周囲が開けた尾根の水平道を進んで行くようになる。間もなく水平道が終わると突然見上げるような階段道が一直線に前衛のピークまで続いている。ゆっくりと一歩一歩登って行くしかない。


                          新田の城跡を行く

息を切らしながら登りつめた所が新田の山城跡で、ここからは東西に視界が開けて、東側に粟島から讃岐富士まで、詫間湾周辺一帯が眼下に収まる。西側は荘内半島の先端を望む燧灘が眼下に海岸線が美しい。正に要塞として相応しい場所である。


                        新田の城跡からの眺望

この荘内半島は浦島伝説で知られ、ふもとの集落も浦島太郎が生まれた「生里」、亀を助けた「室浜」、玉手箱を開けた「箱」、煙が立ち昇った「紫雲出山」など、浦島伝説ゆかりの地名がある。ここから城跡の小ピーク(207m)を左右に巻いて道はあるが少し先で合流する。合流地点から道は急降下して紫雲出山とのコルまで下る。前方には紫雲出山の頂が大きく迫って来る。


        城跡のピークからコルへ下る                     桜の公園を登れば山頂

コルからは再び急な階段道を登って行くようになるが、距離は短いのでひと頑張りしょう。高度が上がって木立の間から半島の先端が見えて来ると頂上は近い。道が平坦になると頂上直下の桜の木が多い公園に飛び出す。石畳の遊歩道を進んで行くと頂上の展望台に着く。三角点の表示は展望台の入り口にある。


                           山頂の三角点

展望台からの視界は東から西に至る海岸線が眼下に瀬戸内海が広がる。塩飽諸島が眼下に望めてその向こうに瀬戸大橋が白く光る。西側は海岸線に浮かぶ小島の向こうに七宝山の山塊、その奥に燧灘を隔てて伊予の高嶺が聳えている。眼下には足元から延びる荘内半島の先端に三崎灯台がぽつりと佇む。


          展望台から三崎半島                         南側には七宝山塊

向かいの中国地方の海岸線まで望め、正に第一級の眺望である。暫らく雄大な眺望を楽しもう。山頂一帯は緩やかな台地になっており、山頂一面の芝生に桜が植えられている。花の季節には県下有数の桜の名所となる。また山頂一帯は日本で最初に発見された、弥生時代中期の珍しい高地性集落の遺跡が発掘された場所で、それらを復元した竪穴式住居と高床倉庫が建てられている。紫雲出山は風光明媚なロマンを誘う山である。   春の紫雲出山に登る

《コースタイム》 箱峠登山口 35分→新田の城跡 40分→山頂 30分→新田の城跡 25分→箱峠
          歩行時間 約 2時間10分 難易度 12B45 登山道 整備されている
          駐車場 登山口に数台可
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