四国山岳紀行 No093-951126 国見山(くにみざん) 1409m △2(国見山)
                              徳島県三好市  地図 大歩危(北西)  山岳紀行トップヘ


                        雲辺寺山から見た国見山

全国には国見山と名の付く山は非常に多い。徳島県西部に聳える国見山(1409m) もその一つである。国見の名は、山がその地域を展望できる高さであることから、そう呼ばれているらしく、地域の人々が日ごろ見慣れ、時に登り親しんできた山でもある。徳島県西祖谷の国見山へは、国道32号線から橋を渡り土讃本線大歩危駅から 5分ほど走った、トンネル手前の祖谷渓有料道路料金所跡手前から、右に県道に入って後山峠を目指して進む。


                        峠の開通記念碑と登山口

この道はトンネルが抜ける前の祖谷へ通じる峠道である。峠にはこの道が完成したときの 「あえぎつつ 登る峠路 おおどうも 隊のちからで 車つらなる」 と刻まれた青石の記念碑がある。昭和44年秋、自衛隊によって大歩危から祖谷渓に、始めて車が通れる道が付いたときに建てられた記念碑である。今回はその道路を隔てた所から登山道が始る。


                        峠から眼下に雲海が広がる

峠から見渡す西の眺望は素晴らしく、眼下の吉野川に発生する川霧が雲海となって、白い絨毯を敷いたように谷間を埋めて美しい景観を醸し出す。植林帯の中のつづら折れの急坂を 1時間ほどで道は緩くなって開けた尾根肩に出る。(最近は林道が延びて、ここが上の登山口となっていて約小1時間の短縮となる) ここからは東に中津山、その奥に三嶺方面の山並みが聳えているのが眺望できる。


                        尾根肩から雪道に変わる

再び植林帯の中の防火帯の急坂を登り切ると、道は平となってブナ林に変わる。すっかり葉を落としたブナや木々は雪を纏って、霧氷のように輝いている。この国見山は山頂付近のブナ林で知られる山、特に尾根沿いには樹齢 100年以上の大木が連なり、新緑や紅葉時は訪れる人を楽しませていた。そのブナ林も東側はすっかり伐採されて、昔の面影は無くなっている。


                      ブナ林が見えてくると頂上は近い

散り遅れたブナの黄葉が雪を纏って寒さに震えているようだった。そんな尾根筋をつめて行くと、頂上直下の岩の下には小さな祠が祀られており、山麓集落の国見神社である。神社の前にはトタン囲いの休憩所が設けられている。ここからも眼下に川霧に沈む吉野川の渓谷が見えている。神社を過ぎて急坂を少し登り切ると山頂に着く。山名標識の側には二等三角点があり、周囲の眺望は良い。


         吉野川の谷間にかかる雲海                   岩の下に祀られた国見神社                        

北側には讃岐から伊予にかけての山並が続き、その向こうに瀬戸内海が広がる。西側は予土国境の山並がどこまでも続く。そして手前には野鹿池山から黒滝山にかけての山塊が連なる。その奥には高知県の梶ヶ森が聳えている。手前には吉野川の渓谷に雲海が残り、まるで湖のような景観を醸し出している。南から東にかけては阿土国境の山並が連なる。


                         山頂の三角点と標識

土佐矢筈山、その東側には三嶺を中心とする山々が聳えて剣山へと続く。手前に中津山の向こうに寒峰、そし烏帽子山、奥に阿波矢筈山の山塊が大きく聳える。正に 360度の眺望が展開する。国見と名の付く山だけに、山頂からの四方の眺めは素晴らしく、その展望は訪れたものを堪能してくれる山であった。


                    山頂より剣山から梶ヶ森にかけての眺望

《コースタイム》 峠登山口 45分→尾根肩 50分→国見神社 5 分→頂上 1 時間20分→峠登山口
          登山道 整備されている 歩行時間 約 3 時間 難易度 12B45
          林道上の登山口からだと約 1 時間20分ほど歩行時間が短縮できる
          駐車場 登山口に駐車スペース有
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