四国山岳紀行 No087-950709 大麻山(おおあさやま) 538m △無
                                徳島県鳴門市  地図 撫養(南西)  山岳紀行トップヘ


         坂東地区からの大麻山                        卯辰越えからの大麻山

四国霊場八十八ケ所一番札所霊山寺、その北側に聳える大麻山(538m)は、鳴門市では一番高い山である。大麻山は阿波国一ノ宮の大麻比古神社、通称「大麻はん」の神山として古くから親しまれてきた山で、麓には各地から30万人の初詣客が訪れるという、豪壮な構えの大麻比古神社がある。


         立派な鳥居の奥に大麻山                     広い境内の大麻比古神社

この山へは霊山寺山門の前から左に入る道をつめて行くと、大麻比古神社の参道口に朱塗りの大きな鳥居があり、奥深い参道の向こうに立派な構えの大麻比古神社が佇む。神社の手前から右にコースを取り、神社の裏手に回ると間もなく登山口の道標がある。


                     卯辰越えから四国のみちを登って行く

今回のコースは国道11号線に抜ける、県道の途中にある卯辰越えから登ることにした。登山口には「四国のみち」の道標があり、立派に整備された階段道が登っている。峠から山頂までは約 3キロの行程である。階段道を登って行くと大麻山の丸い山頂が見えて来る。「四国のみち」として整備された遊歩道を、アップダウンを繰り返しながら尾根筋を進んで行く。


                          休憩所からの眺望

いつもながらこのように設けられた階段道は歩幅が合わず、エネルギーの消耗を余計に感じるのは私だけだろうか。尾根にある卯辰休憩所に着くと眼下に視界が開けて、吉野川の向こうに徳島市街が広がる。汗ばんだ体に爽やかな涼風が吹きぬける。足元にはモジズリなどの可憐な草花が咲いている。


                     道筋に見られるモジズリとオカトラノオ

途中の開けた所からは瀬戸内側の風景も綺麗である。アップダウンを繰り返しながら大麻山の山腹に取り付くと、林相は一変して原生林に変わる。 2時間ほど歩いて神社から登って来たルートと合流する。ここから頂上までは約30分の行程である。合流点から少し行くと 7合目にある表参道と裏参道の分岐点に着く。


                       神社からのルートに出て左へ

左へ表参道の石段を登って行く。頂上まで延々と続く急な石段は身に堪える。周囲は欝蒼とした原生林で眺望は利かない。 7合目から頂上までの自然林90haは信仰の対象として伐採されず、阿讃山脈では稀に見る半自然植生が残されている。そんな中を黙々と登って行くと、大麻比古神社奥宮の建つ頂上に着く。


                    七合目にある参道の分岐から表参道を行く

神社の裏手には頂上を示す登山者の立てた標識が、切り株の上にポツリと立っていた。三角点は無く頂上は樹林で眺望は全く利かない。そうそうに往路を下山して行く。少し遠回りになるが裏参道を下れば道は緩い。 7合目の分岐点から東に100mほど下った所に「真名井の水」と呼ばれる湧水があり、どんな干天にも涸れたことが無いという。


                       神社の裏手に山頂標識がある

登山者にとっては唯一つの有り難い水場である。水量は少しだが岩の間から冷たい水が流れ出していた。水場には注連縄が張られ小さな祠が祀られており、神聖な雰囲気が漂よっている。側に咲くドクダミの白い花が印象的であった。水場で少し休憩して分岐から卯辰越えへと往路を下山して行く。


                         真名井の水場と指標

この辺りは大麻山を中心とした県立自然公園となっていて、「四国のみち」が延長20キロに渡り延びている。登山道も整備され、コンクリートの丸太を枕木にした階段が多いが、私達登山者にとっては無用の長物である。人間工学にして登るにしろ下るにしろ、すこぶる足に堪えるからである。できることなら、自然のままの登山道で残してほしいと思いながら大麻山を後にした。

《コースタイム》 卯辰登山口 15分→展望所 90分→合流点 5分→分岐 30分→頂上 20分→分岐
          5分→真名井の水 5分→分岐 70分→卯辰登山口 歩行時間 約 4 時間
         登山道 「四国のみち」として整備されている 難易度 12B45
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