四国山岳紀行 No073-950509 陣ヶ森(じんがもり) 1013m △2(陣ヶ森)
                         高知県土佐町/いの町 地図 西石原(南西)  山岳紀行トップヘ


           中央の山脈が陣ヶ森                        登山道からの陣ヶ森

高知県の嶺北を走る国道439号線、その途中に標高615m の郷ノ峰トンネルがある。陣ケ森(1013m)へは郷ノ峰トンネル入口手前から、県道6号線の高知〜伊予三島線に入って、黒丸方面に向かい峰石原の集落を抜けて、林道に入り 3キロほど行くと駐車場のある陣ヶ森登山口に着く。陣ヶ森は高知市の北方、鏡川の上流、いの町と土佐町の境をなす高原の主峰で、この一帯は「工石山陣ヶ森県立自然公園」に指定されているハイキングコースでもある。


                        林道の終点広場と案内板

林道の終点は駐車場の広場になっており、ここから階段状に整備された遊歩道を上って行く。案外きつい登りであるが、すぐ上には陣ヶ森の高原が広がり、高度を上げるに従い展望が開けてくる。道筋にはこの季節に咲くスミレやキジムシロなどがそよ風を受けて揺らいでいる。展望が開けて南側には工石山、三辻山、笹ヶ峰、国見山などが東西に肩を並べ、見飽きたらない眺望である。


                     登山道からは南東に視界が開ける

階段状の道が終わるとススキの茂る中の平坦な道に変わり、間もなく三角点のある陣ヶ森の頂上に着く。一帯はススキが茂り、つい最近までは地元の萱刈場だったことが伺われる。ここまてでは物足りないので丸山広場まで足を延ばしてみよう。頂上から西に緩いアップダウンを繰り返しながら進んで行く。ここも坂には木製の丸太が階段状に敷かれている。


                    萱苅場の名残の頂上付近と頂上三角点

両側には白いスズランのような花を一面に着けたアセビが今は満開と咲き誇り、甘い香りを漂わせている。遊歩道は標高1000m 前後の稜線に 6キロほど延々と付けられており、周囲にはアセビを中心とする雑木林にツツジやハギなどが混生している。特にアセビは花や新芽の多彩さに相まって、静岡県の天城山のアセビの群落に匹敵すると評価されている。


                    アセビの仄かな香りが漂うの遊歩道を行く

陣ヶ森頂上から遊歩道を1200m ほど行くとアセビヶ原に着く。ここはあずま屋やベンチが置かれた広々とした所で、アセビの群落が目を楽しませてくれる。可憐な白い花を一杯に着けたアセビの木は、遠くから見ると雪を冠ったようにも見える。対照的なオンツツジの赤い花は稜線付近ではまだ蕾で、開花まで一週間ほど早いようだ。


                        丸山広場からの眺望は良い

広いアセビヶ原の丸山広場は芝生が張られ、家族連れで弁当でも広げてのんびりとくつろげる、そんな雰囲気の漂う場所であった。暫らく休憩して往路を引き返す。新緑の中でうぐいすが鳴いている。陣ヶ森は見晴らしが良いせいか戦国時代には、領主たちがこの山の争奪戦を繰り広げ、出城を設けたとも伝えられている。


                        なだらかな山容の陣ヶ森

そんな訳で陣ヶ森と名前が付いたらしい。陣ヶ森は戦略の山から住宅資材供給の山へ、時代の流れと共に萱ぶき屋根からトタンや瓦屋根に変わり、ススキの萱も今は必要でなくなった。そしてこの山は今ハイカーたちの憩いの山に変わりつつある。

《コースタイム》 郷ノ峰トンネル(R439) 25分(車)→登山口 30分→頂上 30分→丸山広場 50分→
          登山口 25分(車)→郷ノ峰トンネル(R439) 歩行時間 約 2時間15分 難易度1A345
          駐車場 登山口広場 登山道 遊歩道として整備されている
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