四国山岳紀行 No065-941108 風呂塔(ふろんとう) 1402m △3(不論)
                      徳島県東みよし町/三好市 地図 阿波中津(北東)  山岳紀行トップヘ


                       林道からの風呂塔と案内板

徳島県三好市と東みよし町の境に聳える風呂塔(1402m) がある。それにしても風呂塔とは変わった山名である。この山の中腹に「鍛冶屋の窪」というからみ遺跡があり、からみとは鉱石を精錬して出る滓のことであり、ふろんととは銅を造っている時に使っているふいごのふろからきているのかと言われている。


                      カラマツの黄葉と風呂塔キャンプ場

風呂塔へは三加茂から県道44号線を南下して、桟敷峠を経て風呂塔キャンプ場から造林の中を30分ほど行くと、造林が切れて雑木林に変わると風呂塔山頂はすぐ目の上にある。私が訪れたときはキャンプ場にあるカラマツ林が見事に黄葉して、スカイブルーの空に映えていた。


                        人工林から自然林の登り

登山口にあるキャンプ場は、標高1200m にあって三加茂町がバンガローや炊事施設を設けており、周辺はカラマツ林と相まって、四国の軽井沢と呼ばれる高原的な雰囲気を醸し出している。よく整備された登山道はキャンプ場上の造林帯から始る。登山道脇の木々には随所に名札が付けられていて興味深い。


                          頂上の三等三角点

造林帯を抜けるとつづら折れの雑木林の中を行くようになる。ブナやイヌシデ、アラカシの茂る中を急登して行く。すっかり葉を落としてしまった木、まだ少し黄葉を残して風に揺らいでいる木、そんな中の落ち葉の厚く積もった中を頂上を目指して行く。道が緩くなると三角点のある頂上に着く。

                        南に阿波矢筈山〜烏帽子山

頂上からは南に烏帽子山から落合峠、東に続くサガリハゲ山から矢筈山などの山並が眺望できる。西側には松尾ダムが青く水を湛え、その向こうに日ノ丸山、腕山が横たわり、奥には遠く伊予の山並が聳えている。燧灘を隔てて高縄半島の山並、手前に赤星山、ごつごつした二ッ岳、赤石山系の山々、沓掛山、笹ヶ峰、その奥に瓶ヶ森、石鎚山、そして手前には工石山などの土佐の山並が続く。



                          眼下に松尾ダム

風呂塔に登ってこれだけ眺望の利くことは幸運であった。暫らく山頂からの素晴らしい眺望に我を忘れていると、一人の若い登山者が登って来て、こんなに眺望の利くのは珍しいですねと言っていた。工石山の奥には筒上山、手箱山、その左側に池川町の雨ヶ森までもがくっきりと見えている。



                       西に瓶ヶ森〜笹ヶ峰〜赤石山系

近くには中津山と国見山が重なるように大きく聳えており、その左肩に本山町の白髪山が優美な姿を見せていた。前景にススキを配した雄大な眺望は一枚の絵のようであった。素晴らしい眺望を満悦して山頂を下っていると、東に視界が開けて、友内山、奥野々山、高越山などの山塊が聳えている。見飽きたら無い眺望に後ろ髪を惹かれる思いで風呂塔を下って行った。



          東に高越山〜奥野々山                       西に中津山〜腕山

この山はかって讃岐から三加茂を通り、祖谷を経て土佐に抜ける道筋でもあったそうである。また銅鉱があってその昔、銅を造っていたようで、その遺跡は奈良朝以前のものと思われ、ふいごのふろで銅を造り、その滓が塔のように高く積もったのがこの山の語源だといわれている。

《コースタイム》 R192三加茂交差点 30分(車)→風呂塔キャンプ場登山口 35分→頂上 25分→
          風呂塔キャンプ場登山口   歩行時間 約 1 時間 難易度 1A345
          駐車場 キャンプ場入り口 登山道 整備されている
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