四国山岳紀行 No059-941002 石墨山(いしずみさん) 1456m △2(石墨山)
                            愛媛県久万高原町 地図 石墨山(北東)  山岳紀行トップヘ


           登山口となる黒森峠の標識             川内側から見た石墨山(左奥ピーク)

石墨山(1456m) は久万高原町に位置し、松山市南東部に連なる四国山脈平坦部での最高峰である。登山口は幾つかあるが面河と川内の境にある黒森峠からが近いようである。この山は面河側にあるために、松山方面からは前衛の山に隠れて見えない。麓には唐岬(からかい)ノ滝や白猪ノ滝などが大きな瀑をかけて川内側に流れ落ちており、一帯は皿ヶ峰連峰県立自然公園となっている。


         黒森峠から尾根筋を行く                 豪快な水しぶきの唐岬ノ滝

登山道はこの唐岬ノ滝入り口の駐車場から始るが、今回は標高985mの黒森峠から西へ植林帯の中に入り、スズタケを掻き分けて踏跡を行くと広い防火帯に出る。防火帯は夏場はススキが茂っている所があって、薮漕ぎをしながら進まなければいけない所もある。数百mほどで防火帯が切れてあとは南側は人工林、北側は自然林の稜線道を行くようになる。道端にはこの時節の秋の草花が多く咲いている。


         陰地に咲くキツフリフネソウ                 よく目立つゲンノショウコ

30分ほど進むと人工林の中に松山市東温高校の山小屋が建つ割石峠に着く。ここは唐岬ノ滝方面から登って来た道と合流地点でもある。登山道はここから左へ人工林の中を進んで行く。よく手入れされた人工林の中を抜けると、若い人工林の中の胸突きの急登となる。高度が上がるにつれ木立の間から、眼下に川内側の集落が見えてくる。すぐ右上方には法師権現の鋭峰が迫って来る。


            東温高校の石墨山荘                       法師権現が眼前に迫る

それにしてもなかなかの急坂である。滑らないように木に掴まりながら進んで行く。胸突きの急坂を喘ぎつつ登りつめると稜線に出て視界が広がる。山並の中に眼下に久万の段の集落が見える。その右に競りあがる皿ヶ峰連峰、西には愛媛県西部の山並が連なる。喘ぎながら登って来た疲れも消えるほど素晴らしい眺望である。ここから登山道は南に折れて稜線道を行くようになる。これから越えて行く前山のピークが眼前に立ちはだかる。


           眼下に久万側が望める                   石鎚山系がダイナミックに

前山のピークからは道は緩くなって明るい尾根道となる。東側には大きく谷を隔てて、堂ヶ森や二ノ森、石鎚山がダイナミックな山並を見せている。西側は笹原の中に若いブナ林が点在し、皿ヶ峰連峰を背景に絵になる風景である。稜線道はやがてちょっとした岩場にかかる。眼前には黒々とブナ林に覆われた石墨山が立ちはだかる。岩場を越えてブナ林の鞍部を少し進むと、石墨山への最後の登りである。岩場から15分ほどで二等三角点のある山頂に到着する。


             稜線からの石墨山                        山頂に立てられた標識

山頂からの眺望は素晴らしく、西から東にかけては遮るものが無く、遠くに続く四国山地のパノラマが広がる。西から近くは皿ヶ峰や柱ヶ森、南に四国カルストの山並、そして明神山がひと際高く聳え、南東には雨ヶ森や椿山の山並、東には筒上山から石鎚にかけての山並が続く。手前に堂ヶ森がひと際近く聳えている。暫らく雄大な山岳風景を楽しもう。この山の山名は岩石が黒い色をしていて、硯の石のようで石墨山と名づいたらしい。因みに麓の白猪ノ滝の岩も黒い色をしていてそれと判る。


           頂上からの東望                       頂上からの南望

この山には「赤鬼法性院」と呼ばれる修験者に纏わる伝説がある。村に危害を及ぼす大蛇を仕留めて、その後頂上近くの岩陰で禅定に入り、そこで生涯を閉じて仏身となった。山頂南側の岩場にそれを祀った祠があるようだが確認していない。そんな山の由来を思いながら石墨山を下って行った。


《コースタイム》 黒森峠 30分→石割峠 30分→稜線 30分→頂上 40分→割石峠 20分→黒森峠
          駐車場 峠の広場に 登山道 よく踏まれている 歩行時間 約 2 時間30分 
          難易度 12B45
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