四国山岳紀行 No054-940828 雨ヶ森(あまがもり) 1390m △3(雨ヶ森)
                             高知県仁淀川町 地図 上土居(北西)  山岳紀行トップヘ

                        急峻そうに聳える雨ヶ森

雨ヶ森(1390m) は、高知県仁淀川町の北方に三角錐の峰を際立てて、いかにも急峻そうに聳えている。登山口は東西にあり、また椿山林道を経由してのコースがあるが、今回は仁淀川町池川から県道久万池川線に入り、大西地区の赤い橋を渡った所から岩柄地区への車道を行くと、終点の標高500mの岩柄集落に着く。


                        岩柄地区の集落が登山口

登山道は廃屋の民家の脇を通って植林の中のきつい登りとなる。頂上には「あまがもりさま」の祠があり、旧暦三月二十四日が縁日で、頂上で打つ太鼓の音は麓の大西地区まで響いたという。しかし参道の山道があまりにも険しいために、前後三回に渡って下へ還宮し村落まで降臨したという。健足の地区民でさえ難儀するという雨ヶ森で、今は登る人が少なくなっている。


          人工林の中の登りが続く                       ギンバイソウの花

植林帯の中には民家が建っていたのであろう、段々に築かれた石垣が残り、かっての山里の生活の跡が偲ばれる。街から遠く離れたこの地区も過疎化が進み、数軒の民家が残るのみとなっており、時代の流れとはいえ、こういった光景を見ると一抹の寂しさを感じる。やがて左側に幅の広い滝を見て、人工林の中の登山道はつづら折れの急登が続く。


            最初の沢に着く                           モミジガサの花
   
急な人工林の中をもくもく登ること 1 時間あまり、水の音が聞こえてやっと沢に出る。足元にはツリフネソウやモミジガサなどの可憐な花が咲いている。清冽な冷たい水で喉を潤し、小休止して出発する。暫らく沢ずたいの登りとなる。登山道は所々決壊していて、落石の危険箇所もあるので注意して進まなければならない。


                         沢を跨いでガレ場を登る

沢を跨いで尾根筋へと取り付いて行く。道は崩壊して行く手を遮られる。踏み跡は手前から急斜面を直登しており、滑りやすいので注意を要する。そこを登ると再び沢に出て沢筋を巻きながら急峻な登りが続く。自然林が発達しているのか沢の水量は多い。沢の音が聞こえなくなると大きな岩屋のある所に着いた。


                       最後の沢筋を登ると岩屋に着く

注連縄が飾られ中には小さな祠が祀ってあった。岩柄神社の二回目の還宮の跡である。岩屋を過ぎるとブナやヒメシャラの天然林の中を行く。足元には変わったキノコ類が多い。岩屋から更に 1 時間近く自然林の中を喘ぎながら登ると、前方が開けて頂上の取り付きには、大きな平石を屋根にした石囲いの中に、古い祠が祀られて注連縄が張られていた。


                        頂上直下の登りと山頂の祠

登山口から 3 時間近くかかっているだろうか、上り坂連続の雨ヶ森頂上である。頂上からは南西に明神山や四国カルストの山々、南に黒森山や横倉山、東には嶺北の山々、北側には筒上山や石鎚山系の山並が続く。雄大な眺望を眺めながら暫らく熱った体を横たえた。雨ヶ森という名前は、地元の人がこの山頂で雨乞いをし、五穀豊穣を祈ったのだろう。そんなことを思いながら険しい雨ヶ森を下山していった。


                        やれやれ雨ヶ森山頂到着

《コースタイム》 岩柄登山口 50分→第一の沢 20分→第二の沢 20分→ガレ場 15分→第三の沢
          30分→岩屋 15分→稜線 30分→頂上 2 時間15分→岩柄登山口
          駐車場 登山口の路肩に 登山道 途中にやや荒れている所あり 
          歩行時間 約 5 時間15分 難易度 123C5
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