四国山岳紀行 No042-931104 腕山(かいなやま) 1333m △3(貝名)
                     徳島県三好市西祖谷山 地図 阿波中津(南西)    山岳紀行トップヘ


         牧場から見た腕山(左奥)のビーク               牧場の池と後方は烏帽子山

腕山(1333m) は徳島県西祖谷山の北部に位置し、腕山は山よりもスキー場で有名であり、登山そのものについてはあまり触れられていない。腕山は昭和34年に開設された面積55haの広大な県営牧場が広がり、春から秋にかけて放牧が行われている。ここからの眺望は素晴らしく南に寒峰や烏帽子山が迫る。腕山頂上へはこの牧場の東の端から頂上に至る登山道がある。


            牧場には松林も残る                       南側には寒峰の峰が聳える

登山道は小権木を掻き分けながら東へ進むが、木の枝に付けられた赤いテープを辿って、30分あまりで頂上に着く。谷の向こうには特異な形をした烏帽子山が印象的である。その左奥には矢筈山が峰を覗かせている。道は稜線の東側の若い植林の側を進んで行くが、やがて小さなピークを越えて尾根筋の雑木林の中を進んで行くようになる。


          林間にはモミジの紅葉が目に付く                 落葉の広い樹林帯の中を行く

昔このコースは祖谷から井川へ通じる尾根筋だったということだが、近年は歩く人もいないのだろうか、権木が茂り踏み跡さえも定かでなくなっている。木の枝にかけられた赤いテープの目印を辿って進んで行く。がさがさと落葉を踏む足音だけが回りに響く。殺風景な落葉樹林の中だが、所々に赤く色付いたカエデが残っていて目を楽しませてくれる。


        切り開けから烏帽子山と奥に矢筈山                 頂上には三等三角点がある

牧場から30分あまりで小高くなった頂上に着く。狭い頂上には三等三角点と山の仲間の山名板が数本立っている。山頂からは眼下に井川町や吉野川などが見渡せるのだが、周囲はコナラなどの落葉樹が成長して視界が利かないのが残念である。山頂で休んでいるとすぐ下で凄い地響きがして、ガオッと唸り声がしてドドドと下のほうへ何かが逃げて行った。


             秋の代表のリンドウ                        遅咲きのトゲアザミ 

姿が見えなかったが多分大きな猪ではないかと思う。猪は夜行性だと聞いていたが、昼間に至近距離でその声を聞いたのは初めてで、あちら様も人間の気配に驚いたと思うが、こちらも大変驚いた。牧場まで下ると真正面に端正な形の中津山、その向こうに国見山が聳えている。広大な牧場の所々にはコバルトブルーのリンドウ、アキノキリンソウの黄色い花、そして季節外れの紫紅色のノアザミの花などが目を楽しませてくれる。


           西側には中津山が聳える                      目に付くアキノキリンソウ

牧場の中ほどには三つほど自然の丸い池が出来ていて、昔、大蛇が住んでいた跡だといわれる伝説がある。また南東側の松尾渓谷には金龍・昇龍・登り龍という三つの断崖から成る「竜ケ嶽」(りゅうがたけ)がある。高さ幅ともに400mの絶壁が4kmにわたって続き、その険しい岩肌を錦絵に染める秋の紅葉が見事である。
竜ヶ岳の紅葉にリンク

《コースタイム》 牧場登山口 20分→小ピーク 15分→頂上 10分→小ピーク 15分→牧場登山口
           駐車場あり 登山道 踏み跡程度 歩行時間 約1時間 難易度 1A345
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