四国山岳紀行 No043-931114 星ヶ城山(ほしがじょうさん) 816m △1(星ヶ城山)
                             香川県小豆島町 地図 寒霞渓(南東)  山岳紀行トップヘ


                       星ヶ城山と寒霞渓岩塔岩壁群

11月中旬、私達は高松港から早朝のフェリーで小豆島の土庄港へと向かう。遠ざかる高松港の東側に台形の形をした屋島、そしてその東には対照的にごつごつした山容の五剣山が印象的である。高松港が遠ざかると西側に鬼ヶ島で知られる女木島が細長い島影で浮かぶ。女木島、男木島、そして屋島、五剣山が遠ざかると小豆島の島影が近ずいて来る。


         五剣山 屋島が遠ざかる                        海上からの五剣山

暫らく瀬戸内の美しい風景を楽しみながら、土庄港に着いて国道 436号線を池田方面へ進んで行く。街並みを抜けて池田湾を右に海岸線を進んで行くと、前方に拇指嶽が見えて来る。オリーブ公園の側を過ぎて内海町に入ると、街並みの向こうに碁石山のごつごつした山並が近づいて来る。今日の国体メイン会場である坂手地区へと車を進める。


                         海岸線を内海へと向かう

途中にある二十四の瞳の映画村に寄る。田浦半島の入江にある田浦分校は、坪井栄の小説「二十四の瞳」の舞台になった所である。田浦地区より更に500mほど南に、瀬戸内海を見渡す海岸沿い1万平方メートルの敷地に、大正、昭和初期の小さな村が出現した。これは再映画化「二十四の瞳」のロケ用のオープンセットで、あの名画面の多くがここで撮影された。


                      再現された大正昭和初期の映画村

映画村のメインストリーには民家など14棟が建てられ、軒先には懐かしい生活道具も並べられている。また岬の分教場、ボンネットバス、古井戸、地蔵さんもそのままに再現され、「二十四の瞳映画村」として連日見学者で賑わっている。分教場は二教室でオルガンや柱時計や学習帖など、当時の教室を再現している。分教場からは生徒達の懐かしい声が聞こえて来るようである。


       太陽の丘から内海湾を見下ろす                    再現された岬の分教場

坂手地区で用件を済ませて私達は星ヶ城山へと向かう。草壁地区から国道を離れて寒霞渓への県道を進んで行く。「太陽の丘」を過ぎて北に巻いて行くと、左手の登山口の分岐点に入って終点の駐車場の所から登山道が始る。人工林の中の登山道を暫らく登ると自然林に変わって稜線に出る。稜線道を左にコースをとると、最高点である星ヶ城山東峰816mの山頂に着く。


           東峰山頂に向かう                        東峰山頂の舎利塔

頂上には一等三角点本点があり、中世には南北朝時代に備前児島半島飽浦の豪族、佐々木信胤公の本拠地1339年築城の山城があった所で、西峰と東峰との山頂周辺には外濠や居館跡などが残る。山のあちこちにその遺構が残るところから、この山の山名が付いたといわれる。頂上には高さ5mほどの石積みの舎利塔が建てられ播磨灘を見下ろしている。


                        星ヶ城山頂一等三角点

暫らく休憩してまだ紅葉の残る尾根道を、落ち葉を踏み占めながら西峰へと向かう。分岐点より500mほど西へ向かうと、この峰第二のピーク805mの西峰に着く。西峰頂上の岩場からの眺望は素晴らしく、小豆島の南のほぼ全域が見渡せるようである。私達が訪れたこの日、西峰頂上の阿豆枳(あずき)島神社が新しく建て替えられて、地元の人がささやかな祝宴を興していた。


         新築された阿豆枳島神社                       尾根道を西峰へ向かう

参拝していると私達が参拝第一番目だとの事、岩峰の上に立つと眼下に内海町の街並みと内海湾、その右に細長く延びる三都半島を隔てて池田湾が光り、見飽きたらない雄大な眺望である。星ヶ城山登頂を果たした私達は帰りに寒霞渓へ立ち寄ってみる。今年の紅葉は長雨のせいか色付きが悪く、それでも今日は休日であるのかロープウェイ乗場は観光客で溢れていた。


          眼下に内海湾を望む                        西峰から眼下の眺望

ロープウェイに乗るのに1時間以上の待ち時間である。山の静かさとは対照的である。しかし山全体は過ぎ去る秋を惜しむかのように一抹の寂しさを漂わせている。寒霞渓の岩塔岩壁群と内海湾を眼下に見ながら私達はスカイラインを土庄港に下って行く。振り返ると先ほど登って来た星ヶ城山が島の中心にどっしりと聳えていた。


                           晩秋の寒霞渓

土庄港を後にした私達を見送るように、白い鴎が一羽どこまでもついて来る。それはまるで別れを惜しむかのように、小豆島を後に私達は高松港へと向かう。「潮風そよぐ砂浜に、手と手を繋ぐ二十四の、あの日の瞳の懐かしさ、月日は過ぎて帰らねど、岬に今日も陽が沈む」 小豆島よまた来る日までごきげんよう。


                      鴎に見送られながら小豆島を後に

《コースタイム》 土庄港 1時間(車)→登山口駐車場 20分→東峰 20分→西峰 20分→登山口駐車場
          登山道 遊歩道として整備されている 歩行時間 約 1時間 難易度 @2345
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